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子どもの反抗期、実は「親のイライラ期」の可能性 近道は「親が自分の今の状態を理解すること」

東洋経済オンライン / 2024年8月22日 8時0分

(2)子どもは「今」にフォーカスしており、親は「未来」にフォーカスしている

大人になると過去、現在、未来という時間軸が出てきます。未来の概念があるから、今は不安になり準備をします。しかし、子どもはまだこの時間軸が確立していないことが少なくありません。すると、子どもは「今」だけにフォーカスし、今楽しいことだけ、今やりたいことだけをやる傾向にあります。大内さんの場合はお子さんの年齢からして、もうじき時間軸が出てくるようになりますが、親がいつまでも先回りして準備や声かけをしていたら、子どもの自律は遅れますので、適度にされるのがよいと思います。

(3)子どもはまだたった○年しか、この世界を経験していない

子どもが10歳なら、たった10年しかこの世界を経験していません。しかも行動範囲と思考範囲が狭い中での経験です。そのような子どもと、何十年も生きてきてさまざまな経験をした大人では、思考の視点も深さも異なります。

そのような異なる親子で、バトルする、言い合いするのはおかしさがあります。他人の子であれば、そんなに本気で“戦う”ことはないのに、我が子になるとなぜかバトルが始まります。それは感情が前面に出てしまうからだと思いますが、そのようなとき、ふと「まだ○年しかこの世界を知らないからね」と思い返すと、冷静になれるときがあります。

(4)子どもは自分の気持ちを表現する適切な言葉を知らないし、正確に表現もできない

子どもは、大人ほどボキャブラリーが豊富ではありません。ですから、自分の気持ちを適切な言葉を使って表現することができません。例えばネガティブな状態を表現する場合、「やりたくない」「嫌い」と使用頻度の高い言葉を使って表現するのみです。その背景に自分が置かれた事情があっても、それを正確に表現することもできません。すると親が問い詰めていくことになりますが、そのとき質問をするのではなく、怒り口調で問うため、子どもは心を閉ざしていきます。子どもの口から出てきた言葉は、本音ではない可能性もあることを知っておくといいと思います。

(5)子どもは親のやっていることをよく見ているし、話もよく聞いている

子どもは親のやっていることをよく見ていますし、言葉もよく聞いています。例えば、手いたずらばかりしていて話を聞いていない子に「話をしっかり聞きなさい!」と怒る人がいますが、実は子どもはよく“聞いて”います。聞いてはいますが、親が子どもに「指示・命令・脅迫・説得」構文で話した内容は受け入れません。ですから聞いていないと勘違いしてしまうのです。

直接言い聞かせるより、間接的に耳に入れる

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