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新登場「ペアローン団信」はお得なのか?徹底試算 「片方の死亡でローンが両方免除」だが注意点も

東洋経済オンライン / 2024年8月23日 8時0分

ペアローンを選択した場合の返済額は毎月10万303円となり、通常の団信を選択した9万7236円との差額は3067円となる。モデルケースの夫婦は共に40歳のため、同じ上乗せ金利のまま「がん団信ペア」型を選択できる。

つまり、どちらかに万が一の事態が起こった場合に2人分のローンが免除される保険料として1人につき月額3067円が適切と感じれば、ペアローン団信を選ぶといい。

なお、2人が同じ団信を選ぶ必要があるため、夫婦のどちらかが51歳以上で年齢制限を超えている場合や、がんの既往歴などが理由でがん保障を付加できない場合には、がん団信のペア型を選ぶことができなくなる。

ペアローン団信の目的は、死亡したときに配偶者にのしかかる経済的負担を緩和することにある。その意味では、死亡時に受け取る生命保険を夫婦それぞれが多めにかけておき、配偶者のローン返済に充てるという方法も考えられる。

例えば、夫が亡くなった場合の妻のローン返済分に備えたいという場合、夫名義で収入保障保険に加入しておくことも有効だ。先ほどのケースでは、毎月の返済額が約10万円なので、毎月10万円の保険金を妻が収入保障保険から受け取れるようにしておくと、妻のローン返済分に充てられる。

では、ペアローン団信と収入保障保険はどちらがお得なのだろうか?

上記と同様のケースを想定し、FWD生命で月額10万円の収入保障保険をかけた場合の保険料を試算してみよう。

保険期間:75歳満了
年金支払い保証期間:2年
⾮喫煙者優良体保険料率

夫(40歳・男性)月額保険料:3973円
妻(40歳・女性)月額保険料:3065円

合計:7038円

(注:一般的に収入保障保険の保険料は女性より男性の方が高く設定されている)

コスパではペアローン団信

このケースでは、男性も女性も収入保障保険に別途加入するよりも、ペアローン団信の保険料(夫婦合計6134円)の方が低コストで済むことがわかる。

当然ながら、保険会社や契約内容、契約者本人の状況(喫煙歴など)によって保険料は変わるため、一概にペアローン団信の方がお得とは言えないが、コスト面ではおおむねペアローン団信に分があると言えそうだ。

また、今回のケースでは住宅ローンの完済は75歳となっているが、75歳まで保険期間を設定できる収入保障保険は限られており、65歳を上限としている保険商品も多い。収入保障保険を選ぶ場合には、その点も気を付けよう。

「ペアローン団信」最大の注意点

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