3週間で完売「未来のレモンサワー」再販までの道 世界初レモンスライスを入れた缶チューハイ
東洋経済オンライン / 2024年8月28日 10時0分
原料供給と生産ラインの拡大が今後の課題
商品が完成するまでに、関わったのは総勢80名。3年半という、過去に例を見ない期間がかかった。
「缶の飲料にレモンを浮かべる」という、素人なら簡単に思いつくであろうアイデアの実現は、飲料のプロにとってそこまで高いハードルだったのだ。
しかし発売後の実績は予想を上回り、反響も苦労に報いるものだったようだ。
「サワーを普段飲んでいる人だけでなく、ビールをメインに飲んでいる人も購入してくれている。新しいジャンルのお酒という見方をされている感じもある」
発売1カ月のうちにほぼ売り切れになったのは、人気が高かったこともあるが、現在のところ供給や生産体制に限界があり、追加販売ができないため。8月27日に再販されたが、1都9県の地域限定で、販売量も1回目と同じ程度とのことだ。
「原料供給と生産ラインの拡大が今後の課題。来年、再来年あたりの実現を目指す」
これまでのシリーズや競合他社では、レモンが当たればグレープフルーツ、という具合に他のフルーツに広がっていく傾向がある。しかし未来のレモンサワーにおいては他のフルーツのバリエーションは考えていないそうだ。
確かに、未来のレモンサワーの特徴は、これまで誰も実現できなかった新機軸にある。従来のように横に展開していくと、軸がぶれてしまうだろう。
未来のレモンサワーの発売により、レモンサワー市場の競争が1つ上の階層に上がったような感がある。他社が続くのか、それともまた別の新たな発想が生まれるのか、期待が高まる。
圓岡 志麻:フリーライター
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