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スペインで人気ラーメン屋経営する日本人の素顔 「金もコネもない」30代男性なぜ成功できた?

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 10時30分

「顔を合わすと『会ってない間、お店のこと考えて色々やってくれてたんだね』とか『お客さんに竜次のこと言われてうれしかった』ということをストレートにさらっと褒めてくれるんですよ。そうするとなんかこう、評価されたな、がんばってよかったな、と思えるんです」

スペインではチップの文化があり、竜次さんは全店舗合わせ、チップを一番稼ぐ。接客が苦手だと思っていたが実は得意なのではないか、と新しい自分を発見したという。

「働き始めて2年で、相当変わりました。最初は従業員ともいっさい目を合わさず、『お願いします』って料理を渡すだけでしたけど、今はみんなで出かけたり、飲みにいったりします。いつか自分で居酒屋を開きたいな、とユイキさんに話したら、『休日にお店を好きに使っていいよ』って言ってもらえて。ビジョンが広がりました」

下地さんにもう一度、こだわりを聞いてみた。

「僕だけじゃなくて、スタッフもみんなで人生楽しんでいこうよ、ってその気持ちだけはブレないようにしています。休みがとりやすいシステムもそのため。僕が金儲け主義のとんちんかん野郎になったら、みんな離れていっちゃうと思いますから。みんなで楽しんでいきたいです」

そして「実は」と切り出した。

「来年4月から少しの間、韓国に住む予定なんです」

まさか、韓国にも事業を展開するのだろうか。

「韓国ドラマにね、ハマって……」と下地さんは、真面目な顔で答えた。どうやら出店ではなく、個人的な趣味のようだ。

現在下地さんは、ほかの北スペイン3都市にも店舗展開を考えているという。「韓国へ行ったときにラーメン屋を3店舗経営しているより4店舗って言ったほうが、モテるでしょ」。

「今年中に4店舗目出したいなあ」。そう言うと下地さんは、瓶ビールを飲み干した。

きえフェルナンデス:スペイン在住ライター

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