横浜駅の「伊勢丹フードコート」で板前寿司の幸福 大迷宮の地下には、こんなオアシスがあった!
東洋経済オンライン / 2024年9月1日 13時0分
そうまでして再開発が進む背景には、横浜駅の巨大な存在価値がある。同駅はJRや各種私鉄、市営地下鉄などを合わせて6社局が乗り入れており、1駅に乗り入れる鉄道事業者数としては日本最多だ。年間乗降客数も国内おろか世界屈指であり、羽田空港の国際化が進む昨今は、鉄道やバスのハブとしても重要性が高まっている。
それだけの交通の要衝であるからか、駅の東西で見られる二面性もすさまじい。例えば地下街「ポルタ」がある東側には、横浜を代表する企業「崎陽軒」や京急グループの本社、日産自動車のグローバル本社、富士フイルムビジネスイノベーションの研究開発拠点など、ビジネス街チックな雰囲気が漂う。
一方、西側は、西口(中央)こそ出ると横浜ベイシェラトンホテル&タワーズやヨドバシカメラといった都市らしい景観だが「みなみ西口」を出て広がる景色は、何というか「横浜らしさ」がない。
まずもって出てすぐのビルが取り壊し予定なのか一切のテナントが入っていないし、パチンコ店が目立つ。幸川に架かる幸橋辺りから周囲を見回すと、ものすごく情緒のある風景が広がる。
もちろんこれは悪い意味でいっているのではない。個人的な意見だが、一般的な再開発はどこもきれいにはなるが、見たことのある景色になりがちだ。
その点、再開発が進みながら、こうした景観が残っているのは、横浜の懐の深さを感じさせる。交通の要衝として、さまざまな人が交錯する街ならではの多様性といえる。
横浜×伊勢丹タッグが生んだ、高級感漂うフードコート
さて、今回のフードコートはそんな横浜西口に構える商業施設・ジョイナス地下の「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA」にある。
FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMAは2018年にオープンし、もともとクイーンズ伊勢丹横浜店として営業していた。余談だが、ジョイナスには高島屋も入っており、高島屋と伊勢丹が呉越同舟する施設というのは、なかなかないのではないか。この辺りも、横浜ならではだと感じる。
FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMAは、立地を意識した「『TIME with FOOD』~時を過ごす人に『食』が寄り添う~」というコンセプトを掲げる。具体的には、交通のハブであることから朝昼夜を問わないさまざまなニーズにこたえられる空間として設計している。
そのうち、200席ほどの座席を用意した「CAFÉ&DELI PLAZA」がフードコートエリアである。ちょっとハイソなイメージもある横浜らしい、安定感のあるチェーン店に頼らないラインアップがそろう。
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