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表舞台から消えたメグ・ライアンが今していること 女優としては見かけないが映画界には残っている

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 11時0分

クロウとの不倫が理由とは思えない。日本の芸能人の場合、不倫をしたら世間から叩かれ、謝罪会見をして活動自粛、となり、キャリアが打撃を受けるのは当然の流れだろう。

しかし、ハリウッドでは、というか、アメリカでは、そんなことはない。近年は企業のコンプライアンスが厳しいため、社内での関係だったら職を失うこともあるかもしれないが、基本的に大人同士の話、よその家の話に、他人がとやかく言うことはないのだ。

たしかに、アメリカのスイートハートに不倫は似合わない。だが、同じくロマコメ女王であるジュリア・ロバーツが、主演作『ザ・メキシカン』(2001)の現場でカメラマンを務めていたダニー・モダーに既婚者と知っていながら迫り、略奪したのは有名な話だ。

モダーの家族はロバーツのことを今もよく思っていないらしいが、ロバーツのキャリアは順調なままである。また、ジェニファー・アニストンの2度目の夫ジャスティン・セローも、アニストンが共演で出会った時、長年の事実婚状態にあった。彼女のキャリアもまるで影響を受けていない。

年齢の壁に阻まれてしまった?

それよりも大きな要因は、その頃ライアンが40歳目前だったことではないかと思う。

ハリウッドでは、40歳を過ぎたら女優は終わりと、よく言われてきた(ずっと昔は30歳だった)。もちろん、今ではロバーツ、アニストン、サンドラ・ブロック、メリル・ストリープなど、50歳以上になっても変わらず活躍している女優はおり、絶対ではない。

しかし、ある年齢になってから、以前のようには姿を見なくなる女優はたしかにいる。たとえばレネー・ゼルウィガーもそう。40歳前後からぱっとしなくなった彼女は、50歳で主演した『ジュディ 虹の彼方に』(2019)で久々に注目され、キャリア2度目のオスカーも受賞した。しかしそれからの5年間、映画には1本も出ていない。

ただでさえ競争の激しいハリウッドで長年生き延びるのは、容易ではないのだ。とはいえ、ライアンに同情する必要はない。彼女は監督という形でクリエイティブなエネルギーを発散し、自己表現を続けているし、何より私生活が充実しているのだ。

息子ジャックがAmazonプライム・ビデオで大ヒットしている『ザ・ボーイズ』やオスカー受賞作『オッペンハイマー』(2023)に出るなど俳優としてのキャリアを築いていることを、ライアンは誇らしく思っているようだし、デイジーとの関係もとても近い。昨年の「Glamour」とのインタビューで、ライアンは「子供たちはすばらしい。彼らと一緒にいるのは最高」と、わが子への愛を語っている。

2019年に破局するまでは、婚約者もいた。子供たちも巣立ったし、これからまた恋があり、それがインスピレーションになって優れた映画が生まれたりするのではないか。そう遠くない将来、彼女が再び大きな注目を浴びる日も、訪れるかもしれない。

猿渡 由紀:L.A.在住映画ジャーナリスト

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