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人前で話すことになったら考えたい「3つの問い」 覚えておくと便利なフレーズ「THE POWER OF ○○」

東洋経済オンライン / 2024年9月5日 15時0分

短いフレーズを使って話す効果について、日本で研究された興味深い事例をご紹介しましょう。大学の授業で教員が内容をわかりやすく説明するために提示したキーワードの特徴と、受講した学生の記憶割合との関連について分析したところ、文字数が3〜6文字のものが記憶割合が81.1%と一番高くなりました。

14文字以上の場合、記憶割合は73.9%まで下がったことが報告されています。加えて、名詞のみの組み合わせ(英語、数字、記号も含む)の記憶割合が高い傾向にあることが示唆されました。

「文字数3〜6と少ない名詞のみのキーワードが記憶に残る」というヒントは、ぜひ私たちも取り入れたい知見です。

メインメッセージを決める際に注意すべき点は、話す内容を示したタイトルとメインメッセージを混同しないことです。

例えば、あなたが「会議で新しい企画を提案する」担当になったとしましょう。そこで「新企画提案」「私たちが目指すSDGs」というようなフレーズをメインメッセージに設定するのはお勧めしません。確かにどちらも文字数は少ない短いフレーズですが、これは話す内容でしかないからです。魅力的なメインメッセージにはなりません。

サステナビリティを目指す新しい企画を取り入れることで、どのような未来を手に入れることができるのか。どのような問題を解決することができるのか。聞き手に対するメリットを入れる必要があります。

ちなみに、「THE POWER OF ○○」は、覚えておくと便利なフレーズです。よく使われるメインメッセージの型のひとつです。

「THE POWER OF ○○」

あなたが伝えるとしたら○○には何が入るでしょうか? こうした型を知っておくことも、「伝わる人」への近道となります。

③ あなたは誰か?

「何を言ったか」より「どのように言ったか」より、大事なのは「誰が言ったか」。トップリーダーであれば、なおさらです。トップリーダーは、その人でないと話せない話を伝える人でもあります。

カリスマたちは「リーダーとしての自分」を上手に操っている

「パペット」とは、人形劇などで使われる操り人形のこと。「セルフ・パペット」とは、「自分」の操り人形のことで、人前に立つときの方法として私が名づけた呼び方です。

「リーダーとしての自分」を操り人形のように俯瞰し、「それを操る自分」と分けて考えるのです。

わたしたちは社会において、周りからさまざまな役割を期待されています。その役割を演じるために「〇〇としての自分」というセルフ・パペットを設定します。これを心理学では「イメージとしての自己」と呼びます。ある状況、ある人物間において共有される「こうあるべき」とみなされる自分のことです。他者が評価するのは、この「イメージとしての自己」、つまり「セルフ・パペット」です。

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