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「あ、昇進するなら辞めます」若者の新常識のなぜ 上司が「昇進を受けてもらう」ためにできる工夫

東洋経済オンライン / 2024年9月5日 9時0分

厚生労働省の令和4年雇用動向調査結果における「転職入職者が前職を辞めた理由」で「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」の理由で離職した人の割合を見ると、若い世代ほど労働時間に対する不満が原因で離職するケースが多いことがわかります。

また、女性の30代、40代も数字が高くなっていますが、これは育児や家事、介護などがあるため、時間の融通が利く会社で働きたいというニーズの表れです。

このデータからも、若手世代が残業や休日出勤を嫌うことが見てとれます。

この点、昇進すればプレイヤー業務に加えて、部下の管理、育成といったマネジメント業務も任せられることになり、残業や休日出勤も必要になる可能性が高まります。

また、自分の上司が残業や休日出勤をしている状況を目の当たりにすると「昇進すると残業や休日出勤をさせられることになる」という意識は強くなるでしょう。

もちろん残業してでもバリバリ働きたいという若手もいます。ただ、そういう若手は決して多数派とはいえないでしょう。

②人間関係にストレスを感じやすい

上記の「仕事でストレスを感じるのはどんなときですか?」の質問の回答として多いのが「人間関係」「上司やお客様から叱られると辞めたくなる」といった答えです。

今の若手世代は一昔前と比べて親や先生から叱られることが減っており、特に学校の先生は強く叱るとパワハラだと言われ、SNSで拡散されるおそれもあり、叱ることが難しい状況です。

また、少子化で兄弟も少なくなっており、兄弟げんかで強い感情をぶつける、あるいはぶつけられるといった機会も少なくなっています。

そういった叱られることや強い感情への耐性がないまま社会人になり、上司やお客様から叱られると心が折れそうになる人は少なくありません。

そのため、「わずらわしい人間関係は避けたい」という傾向は顕著だといえます。

しかし、昇進すると職場の管理を任され、部下を指導し、時には叱らないといけなくなる。叱ると反発されることもある。社内の責任も重くなり、上司のあたりもきつくなる。

そんな状況は、たまったものじゃないわけです。

そもそも「物欲、出世欲」が少ない

③物欲、出世欲が強くない

この世代の人からは「いい車に乗りたい」「いい家に住みたい」「高い時計が欲しい」といった言葉はそれほど多く聞かれません。

一方で、「いい物を買うために残業してまで稼ぎたいかというと、そういうわけでもない。だったらそこそこの物でいい」という話は多く聞かれます。

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