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ホンダ「N-VAN e:」電動化で激変した走りに驚愕 見た目や魅力そのままで中身は別物に進化した

東洋経済オンライン / 2024年9月6日 9時0分

なお、N-VAN e:は、1回の充電における走行距離(一充電走行距離)がWLTCモード値で245kmだ。同様の軽商用EVでは、例えば、三菱自動車の「ミニキャブEV」や日産自動車の「クリッパーEV」の一充電走行距離は、いずれもWLTCモード値で180km。N-VAN e:の航続距離はライバル車と比べ、かなり長いといえる。

N-VAN e:の航続距離なら、都市部の配送業など商用ユースなら十分だろう。また、一般ユーザーでも、あまり遠出はできないが、片道100km圏内のドライブであれば、出先で充電しなくても帰ってこれそうだ(実際は、走り方や天候などの状況で変わるだろうが)。

ちなみに、バッテリーの充電は、フロントグリルの右側にあるハッチを開ければ普通充電が可能で、充電時間は6.0kW出力で満充電まで約4.5時間。また、e: FUNでは、フロントグリル左側ハッチ内に急速充電ポートも標準装備する(ほかのグレードはオプション)。これを使えば、50kW対応の急速充電もでき、約30分で80%の充電を可能とする。

N-VAN e:の価格(税込み)は、243万9800円~291万9400円。ガソリン車の価格(税込み)が136万5100円~201万6300円だから、やはりBEV版のほうが全体的に高い。ただし、国や地方自治体の補助金を使えば、個人でも200万円以下で購入できる場合もある(自治体やモデルによって異なる)。そのため、企業だけでなく、個人が購入する場合も、価格面ではかなり魅力的だ。

実際に、ホンダによれば、2024年8月末現在、N-VAN e:を予約しているユーザー全体の約半数が、乗用ユースの個人や個人事業主なのだという。なお、この傾向はガソリン車でも同様。BEVでも、レジャーなどの用途に使いたいユーザーも一定数いるようだ。

BEV特有の課題、充電設備について

ただし、BEVの場合、自宅にEV用充電器を設置できるかどうかも課題だ。例えば、筆者の場合、駐車場は自宅内になく、やや離れた場所に借りている。そのため、自宅に充電器を設置しても、夜間などにN-VAN e:を充電することはできない。こうした問題は、例えば、マンションなど集合住宅に住んでいる人なども同様だろう。駐車スペースは、マンションの共用スペースとなり、もしEV用充電器がない場合、新たに設置するには、管理組合などの承諾が必要なケースも多いと聞く。

ともあれ、N-VAN e:を乗ってみて感じたのは、走りはもちろん、航続距離など、性能面でもBEVの実用度が増してきたこと。だが、まだまだ充電設備などについては、課題も多い。自宅はもちろん、出先でも充電設備がない、または不足しているなどで、行き先を制限されるケースもあるだろう。より多様なユーザーがBEVを選択するには、インフラなどのさらなる整備も必須だといえる。

平塚 直樹:ライター&エディター

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