江戸時代の「人気職業」はいくら稼いでいたのか 「千両役者」は寛政の改革を機に姿を消した
東洋経済オンライン / 2024年9月8日 19時0分
吉原で働く遊女は、時代によって等級が変わった。元禄・享保期には、太夫、格子女郎、散茶女郎、梅茶女郎(局女郎)、切見世女郎(局女郎)の5等級があった。太夫、格子のような高級遊女は享保頃から花魁と呼ばれる。
しかし、明和の頃に太夫、格子が絶え、散茶女郎が「呼出」、「昼三」、「附回」の3等級となり、この3等級の遊女が花魁と呼ばれるようになった。下級遊女も整理され、「座敷持」、「部屋持」、「番頭新造」、「振袖新造」、「禿」といったように分けられた。客を取るのは部屋持以上の遊女である。
揚代は呼出で金1両1分(約37万5000円)、昼三で金3分(約22万5000円)、座敷持で金2分(約15万円)、部屋持が金1分(約7万5000円)だった。部屋持以下では番頭新造、振袖新造が金2朱(約3万7500円)、少女の禿は無給で花魁の身の回りの世話をした。禿はその後、新造となり、さらに修業を積んで一人前の遊女となった。
磯田 道史:歴史学者
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