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「365日全国泊まり歩く」彼が浪人で得た価値観 浪人時代の祖母との生活が受験勉強を支えた

東洋経済オンライン / 2024年9月8日 8時0分

全国各地を泊まり歩いているシュラフ石田さん(写真:石田さん提供)

浪人という選択を取る人が20年前と比べて1/2になっている現在。「浪人してでもこういう大学に行きたい」という人が減っている中で、浪人はどう人を変えるのでしょうか?また、浪人したことによってどんなことが起こるのでしょうか? 自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した経験のある濱井正吾氏が、いろんな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったことや頑張れた理由などを追求していきます。

今回は1浪して佐賀大学に進学して、就職。現在は全国各地を泊まり歩く生活をしているシュラフ石田さんにお話を伺いました。

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ザ・ノンフィクションにも取材された生活

今回お話をお聞きしたシュラフ石田さんは、5年間のサラリーマン経験を経て、現在は全国各地で泊まり歩く生活をしている方です。

【写真】365日全国各地で泊まり歩く石田さん。学生時代と現在の写真。

毎日「今晩泊めてください」というフリップを街角でかかげて、出会った人の部屋に泊めてもらう生活をしていて、YouTubeで動画を投稿しています。その様子は過去にフジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』でも取材されました。

拠点を置かない生活を続けている石田さんは、「この生活を一生続けたい」と語ります。

そう思うようになった理由には、彼の受験の失敗が関係しているそうです。浪人生活が、彼の人生をどのように方向づけたのでしょうか。

石田さんは、千葉県市川市出身。父親は会社員、母親は専業主婦の家庭で育ちました。

小さいころの自分自身に関しては、「引っ込み思案だった」と語ります。

「小学校・中学校は、地元の公立でした。人見知りが激しく、交友関係もそこまで広くなかったので、クラスでは目立たないほうでした。不登校になるレベルではなかったのですが、特定の子からお腹にパンチをされたり、からかわれたりすることもありましたね」

成績に関しては、中学時代は240~250人のうち100番前後の順位をキープ。

「高校は目指す学校もなかったですし、先生から『ここだったら行けるよ』と言われた学校がよさそうだったので、推薦入試を受けました。面接で将来何になりたいかを聞かれて、何も浮かばなかったので咄嗟に『社長になりたいです』と言ったのは覚えています」

こうして入学したのが、東京にある私立の東洋高等学校でした。

千葉大学の理学部を目指す

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