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早慶で「サークルに青春を捧げた男」驚きの20年後 早稲田実業中退→大検→経産省の官僚、そして・・・

東洋経済オンライン / 2024年9月11日 13時0分

「イベサーが楽しくて家に帰らないか、帰っても終電で帰ることが増えました。朝は当然起きられないので、昼過ぎに学校に行くこともしょっちゅうでしたね」

さらに、学校では素行の悪さも目立っていた。当時の依田さんはピアスを10個以上あけている、既定のセーターを着ていない、髪の毛が長く染めているなど、決定的な大きな悪さや違反はなかったというが、普段の態度の悪さが積もりに積もり、高校1年生の冬に学校から10日程度の停学を言い渡される。

その間、学校から毎日、反省文を書くように言われたが、依田さんは拒否。その結果、無期停学が1、2カ月程度続いた後、出席日数が足りずに留年となった。

その後、2回目の1年生を過ごす中、しばらくは頑張って学校に通っていたが、夏休みがあけた9月。またもや素行の悪さから無期停学に。その間、ここから再度進級することは難しいと考えて、自ら退学することを決めた。

退学することに迷いはなかったし、学校を辞めた後も落ち込むことはなかったという。「学校を辞めても自分にはイベサーという居場所がありましたし、イベサーでルーティンとしての仕事があったので暗くならずに済んだような気がします」と語る。

高校を退学すると大検を受けて合格。大学受験の勉強もはじめた。世間の高校3年生が学校を卒業し、1浪して受験、合格するタイミングで、依田さんも19歳で慶応義塾大学に合格して大学生になった。ここでも早稲田時代の友達とイベサーを作り、100人規模まで拡大。精力的に活動し、一定の満足感を得た。そして元々の同級生が大学3年生になって就活をはじめるタイミングで、大学2年生だった依田さんもイベサーを引退した。

大学卒業後も変化は続く。依田さんは、早稲田大学法科大学院に入学するが途中で退学し、東京大学法科大学院に入学。25歳のときに見事司法試験に合格するものの、法曹の道には進まず、2014年に経産省に入省した。

経産省で働くことを希望したのは、日本の経済力の将来に不安や改善を感じていたこと、また、当時経産省がクールジャパンを推進していたことにも興味があったという。

しかし意気込んで入った経産省は1年程度で退職することに。なぜか。

「中小企業の金融支援を行う部署に所属しましたが、経産省で最も忙しい部署のひとつでした。朝8時半に職場に行って帰宅は終電かタクシー。昼休みは廊下で売っているお弁当を急いで買ってご飯を食べながら仕事をするんです。日中はまったく自由がなくて想像以上にハードでした。多忙といえば、イベサー時代もかなり多忙でしたよ。でも、自主的に動ける忙しさは大丈夫なんですが、経産省ではそうもいかなかったですし。

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