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Apple Watch"10年目"の刷新が示唆する今後の姿 ヘルスケア機能の進化と日本市場での展開加速の理由

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 11時0分

Apple Watchが生活の質を高めるために欠かせない道具になっていくかもしれない(写真:アップル)

“大幅刷新”のApple Watch Series 10

毎年、この時期になると「今年のApple Watchは買いなの?」といった質問をよくされる。

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この質問はなかなか難しい。なぜなら、Apple Watchは毎年秋になれば新モデルが登場し、ラインナップが刷新されることは明らかだ。

一方でApple Watchはすぐに陳腐化しないよう、計画的に開発されている。少し前のApple Watchでも最新OSが動作し、新しい価値が可能な限り受け取れるよう、ハードウェアの違いによる“乗り越えられない壁”を除き、機能を担保してくれる。

これは毎年のことであり、どのタイミングで買っても将来的な発展は、ある程度保障されていると言ってもいい。冒頭の問いに対する答えは「欲しい時が買い時だ」という、ありふれたものになってしまう。

とはいえ、大きなモデルチェンジの年を迎えることもある。今年、発表されたSeries 10も“大幅刷新”と言って間違いない。

Apple Watch Series 10は、このジャンルの製品を次のステージへと引き上げる新しいスタート地点になるはずだ。Apple Watchはアップル製品のポートフォリオの中でも、AirPodsに並んで売り上げが順調に増加しているジャンルでもある。

言い換えるなら、アップルにとっても今後の成長余力がさらに見込める製品だ。そして、Apple Watchは、ほかのスマートウォッチと異なりiPhoneとの組み合わせでしか利用できない。すなわち、アップルブランドの製品の価値を高めるうえでも、極めて重要なのだ。

ディスプレイと装着感の"要"となる要素を変更

アップルは過去において第3世代と第4世代の間に大幅な設計の変更、形状の刷新を行った。以降、第9世代までの間はメカニカルな設計はほぼ変更されず、Apple Watchの全体を覆う"高級ケース"市場を生み出した。

しかし、今回は形状が久々に変更された。従来は、ジルコニアで作られたバックケース、すなわち裏蓋を取り付ける方式だったが、センサー部の一体部品を除き、裏蓋全体をアルミとしたうえで、その接合部をプラスチック素材で埋める処理が施された。

この設計手法はiPhoneでも使われている。アンテナの埋め込みと金属ケースを薄いデザインで実現するための手法だ。アップルはこれにより1ミリの薄型化を可能にしたと話している。もちろんその言葉に嘘はないのだが、装着感の向上はもっと細かな設計の工夫によって行われていた。

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