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1缶298円「未来のレモンサワー」脱安値化の適否 100円台のRTD市場に、アサヒの新戦力は定着?

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 10時0分

アサヒビールの「未来のレモンサワー」は、1缶298円と他製品よりも高めに設定されている。低価格で成長してきた市場で、定着することはできるのだろうか?(筆者撮影)

アサヒビール「高アルコール商品の展開を控える」

レモンサワーの革命か、はたまたディストピアの到来かーー?

【画像6枚】1缶298円!やや高価格帯な「未来のレモンサワー」はこんな感じ

今年1月、アサヒビールが今後発売する缶チューハイの新商品のアルコール度数を8%未満に抑える方針を発表した。その理由を同社は「健全で持続可能な飲酒文化を目指し、高アルコール商品の展開を控えることにした」(「共同通信」の1月26日配信の記事による)と表明。この「宣言」をめぐってはSNS上で「英断」という声も上がったが、それに対して筆者は「ただの撤退だろうが!」とひとりで騒いでいた(「アサヒが撤退『ストロング系』はなぜ広がったのか」)。

というのも、同社はこれまで7〜9%のストロング系缶チューハイ(以下、ストロング系)の市場でサントリー、キリン、宝酒造など他社の後塵を拝していたからである。つまり、ずっと負けっぱなしだったわけである。

さらに昨年4月にはアルコール度数を抑えた「アサヒ GINON(ジノン)」「アサヒ グレフルマニア」「アサヒ まろハイ」「アサヒ 横丁ダルマサワー」という4つのRTD(購入後、そのまま飲める缶チューハイなどを指す「Ready to Drink」の略)ブランドを発表したが、今日までに人気を博している印象はない。

【画像6枚】1缶298円の「未来のレモンサワー」。味や、浮かんでくる"輪切りレモン"を考慮すれば価格は妥当?

しかし、そんなアサヒビールがついにサントリーの「-196℃ストロングゼロ」、コカ・コーラの「檸檬堂」、そしてキリンの「氷結」に勝てるレモンサワーを生み出した。それが「未来のレモンサワー」だ。

再販を求める声が続出した「未来のレモンサワー」

同商品は蓋を開けると泡が立ち、輪切りのレモンスライスが浮かび上がるという、世界初の仕掛けが施された缶チューハイである。

6月11日にレモンスライスの調達などに制限があったため、1都9県での数量限定販売となったが、多くの量販店で売り切れが相次ぐなど人気が爆発。再販を求める声が続出したことと、8月27日に新たに材料確保などにメドが立ったことで再販された。

需要に供給が追いつかなかったアルコール飲料で思い出すのが、同社の「アサヒ食彩 生ジョッキ缶」である。これは2021年に発売された同商品も蓋を開けると居酒屋の生ビールのように泡が立つといった代物だ、コロナ禍で居酒屋が時短営業や営業自粛を余儀なくされているなか、消費者たちの「生ビールを飲みたい!」という期待に応えた結果、一時出荷停止となったほどヒット。

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