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「ブラックホール」で"時が止まる"は本当なのか? 何でも吸い込む「天体のラスボス」7つの不思議

東洋経済オンライン / 2024年9月28日 9時0分

ブラックホールが大きくなるには、「ガスや星を吸い込む」か「ブラックホール同士で合体する」かの2つの方法しかありません。つまり、エサを食べるか、共食いをするか。

しかし不思議なことに、このLサイズのブラックホールは、宇宙が始まってそう間もない時期(宇宙誕生から数億年後)に誕生しています。

「どうやって限られた時間で体を巨大化させたのか?」ということが未解決の問題なのです。

解決の糸口になると期待されているのは、Mサイズのブラックホールです。Mサイズは、SサイズからLサイズへの成長途中にあるものと考えられており、Mサイズのブラックホールを調べることで、Lサイズへの急成長の秘密がつかめるかもしれません。

【ブラックホールの「七不思議」⑤】宇宙人を引き寄せる!?

何でも吸い込むブラックホールは、すさまじいエネルギーを生み出す能力があります。場合によっては、ブラックホールは、宇宙でいちばん明るく輝くこともあるぐらいです。

光さえも逃さないのに、明るく輝くなんて矛盾していると思いますよね。

正確にいうと、輝くのはブラックホールのまわりです。ブラックホールの周辺にガスが漂っていると、穴に吸い込まれるときに猛スピードに加速されます。ガスはこすれ合って熱くなり、とてつもなく明るい光を発するのです。

銀河の中心にあるLサイズのブラックホールにガスが吸い込まれるときに、宇宙でいちばん明るい天体(「クエーサー」)となります。ブラックホールの大きさや、穴に落ちるガスの量によって、ブラックホール周辺の輝きかたは変わります。

放射性廃棄物を再利用する高度文明が存在?

ブラックホールは発電効率がよく、少ない燃料で大きなエネルギーを取り出すことができます。

Lサイズでなくても、ブラックホールに物を落としてエネルギーを使いやすい形で取り出すテクニック(ペンローズ過程)もあります。

便利なことに、捨てるゴミは何でもOK。ブラックホールに放射性廃棄物を捨ててエネルギーを得る、という使いかたをすれば、ブラックホールは、環境問題とエネルギー問題を同時に解決できる優れモノとなります。

地球のそばにブラックホールを置いて利用できたら便利ですが、そんなことができるのは、人類よりもはるかに高度な技術をもつ宇宙人でしょう。

高度な文明であれば、ブラックホールの有効性に気づいているはず。ブラックホールの周辺を調べたら、宇宙人の都市がごろごろ発見されるかもしれませんよ。

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