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梅田に出現「おしゃれなコーナン」が革命的すぎた グラングリーン大阪「gardens umekita」の凄さ

東洋経済オンライン / 2024年9月29日 10時0分

少し足を踏み入れただけで、ここがこれまでのコーナンとはまったく異なる店舗だとわかるだろう。まさに「都市型」店舗なのである。

なぜコーナンは「都市型」を目指すのか

コーナンが新しい業態にチャレンジしているのは、ホームセンター業界の成熟が背景にある。

もともと、日本におけるホームセンターは1972年にドイトが埼玉県与野市に初出店をして始まった。自家用車の普及が始まったころで、ワンストップで生活に必要な商品を買い求めることができる場所として普及していく。多様な商品を置くためには広大な敷地が必要で、それを確保できるのが郊外や地方だから、ロードサイドと相性が良い業態として発展していく。

コーナンも1978年に大阪で創業し、そこから関西を中心に店舗を展開してきた。以後、関西圏でのホームセンターの草分け的存在として業界に君臨し続け、2024年現在、ホームセンター業界ではトップ3の売上高を誇るまでに成長している。

ちなみにコーナン明石二見店は3000坪を超える巨大なホームセンター。このように、伝統的な「多品種広大型」店舗はコーナンが得意とするところだ。

一方、そうして発展してきたホームセンターは、オーバーストアや異業種の参戦で飽和状態になっている。商業動態統計調査によれば、コロナ禍での巣ごもり需要でDIY関連製品が売れた2020年度をのぞくと、その売上高はほぼ横ばいである。

こうした状況から、シェアを拡大していくための新しい活路として、これまでとは異なるホームセンターのあり方が模索されている。その一環として、今回の「gardens umekita」がある。

「都心」に完全に特化した店舗の作り方

一方、こうした都心への注力は、特にコーナンにおいては昔から行われている。神奈川にある港南台バーズ店などはその一つだろう。

ただ、今回の「gardens umekita」が通常の都心店と異なるのは、その店舗空間を明確に「都心型」に変えたことだと感じる。

都心部の場合、郊外店のように広い面積を確保することが難しいため、どうしても狭い店舗での展開を行わなければならない。これまでのコーナンの都心型店舗の場合、その中でなるべく商品種類の多様性を確保したまま、「ミニコーナン」ともいえる店舗を作ろうとしてきた傾向がある。

もちろん、DIY需要を押し出すなどの特徴はあるものの、基本路線はこれまでのコーナンの延長線上にあった。店内の導線もそうだ。消費者としては、なにか目的があって行く、となるから、地方・郊外にあるコーナンと同様、整然とした棚の並び方になる。

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