「高齢者の交通事故」に目の問題が隠れている危険 視野障害を「自覚していない」人たちがマズい
東洋経済オンライン / 2024年10月2日 9時30分
現在の医学では緑内障は治療をしても、健康な状態に戻るわけではない。
しかし、早期に診断を受ければ治療で症状の悪化を防げるほか、運転を含めて事故や転倒が起きないように気をつけて生活することができる。
「緑内障を含めた目の病気は40代から増えてくるので、40歳を過ぎたらぜひ眼科健診を受けてください。特に緑内障を見つけるのに不可欠なのが、カメラで眼底を撮影するなどして視神経の異常を調べる眼底検査です」(相原医師)
(関連記事:近視の人は要注意、若くても陥る「緑内障リスク」)
眼科に行く前にできるセルフチェックもある。
「片眼を隠して視野にぼやけている部分がないかどうか確認してみてください。ぼやけているというのは、イメージでいうと霧がかかったような感じです」(相原医師)
やってみよう「緑内障セルフチェック」
緑内障の場合、視野は鼻側から欠けることが多いので、特に鼻側の上下はよく確認してほしいそうだ。目の病気を早期発見するために次のようなツールも活用したい(※外部配信先では閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
■セルフチェックのやり方
① 目から30cmくらい、チェックシートを離す(メガネはかけたまま)
② 片眼ずつ、格子の中央の黒い点を見る
③ 線がゆがむ、中心が見えない、一部が欠けて見えるなど見え方がおかしい場合は、すぐに眼科専門医を受診すること
「日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発公式サイト」では、ほかにも視野をセルフチェックできるツールが公開されているので、活用したい。
(取材・文/中寺暁子)
東京大学医学部眼科学教室教授
相原一医師
1989年、東京大学医学部卒、98年、東京大学大学院生化学細胞情報部門卒業。カリフォルニア大学サンディエゴ校緑内障センター主任研究員、四谷しらと眼科副院長などを経て、2015年から現職。日本眼科学会指導医・専門医、日本緑内障学会理事。
東洋経済オンライン医療取材チーム:記者・ライター
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