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Z世代だからこそ見えている職場と社会のリアル 定時の概念、住居費高騰、政治の裏金問題…

東洋経済オンライン / 2024年10月4日 9時30分

舟津:採ってもらったことへの恩は返したいんだと。

いや、なぜこんなことを聞いたのかというと、このまま会社が終身雇用を放棄して転職が奨励されるようになれば、会社と個人の関係って、限りなく「取引関係」になっていくんですよね。だとすると、働く場所への愛着や貢献意識って持てるのかなって思いまして。

私の認識としては、組織とかコミュニティに愛着を持つ人が段々減っている、あるいは持たないほうが賢いと考えてる人が増えているような気もするんですね。気がするだけですが。そういう中で、会社や組織ができることってあるのか、組織論の研究者としては考えたくなるのですが、みなさんは今の職場に求めることってありますか。

残業が当たり前の雰囲気がしんどい

木下:私は残業が当たり前の雰囲気を変えてほしいですね(笑)。会社としては、OJT期間に残業はないということになってるらしいんですけど、私の部署はすでに残業が多くて、帰れるタイミングがわからないんです。19時半を過ぎたあたりから、「これ、いつ帰れるの?」って変な汗まで出始めちゃって。だから、ダラダラ残業するっていうと言葉は適切ではないかもしれませんけど、やれるとこまで働くみたいな雰囲気は本当にしんどいので、変えてほしいです。

舟津:もちろん、木下さんの職場がどういうものかまったく知らない中で口を挟むと、おそらくその人たちにとっては当たり前すぎて気づかないんでしょうね。木下さんに対してすごく気を遣っているつもりでも、残業については無自覚だから、木下さんが早く帰りたがっているとは思ってすらいないのかもしれない。

田川:僕も全く同じ意見です。僕も今OJT中ですので、「もう帰っていいよ」って言われないと帰りにくい状況です。18時が定時なんですけど、みなさん微動だにしないので、僕から「定時ですよ」って言いたいくらいで。部長がたまに早く帰ることがあるんですが、その日が金曜日なのに「明日やるから今日は早く帰るわ」って言うんですね。土曜日に働くんだって思って。なので、やっぱり残業とか区切りをきっちり示してほしいです。

ルールがないことのしんどさ

舟津:残業って、する・しないの話になりがちですけど、もちろん0か1ではないので、基準やルールが明示されないのも辛いんですよね。「うちは定時で帰るやつはダメだ」とか「みんな19時半まで働こうぜ」って明確に言うならまだ交渉の余地があるかもしれませんが、それを言わずに暗黙のままダラダラやると、精神的にもしんどいでしょうね。

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