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モスが始動「5年で100店舗」狙う新業態の"懸念点" 駅ナカにジューススタンド、味も普通に良い、が…

東洋経済オンライン / 2024年10月5日 9時40分

モスが始動「5年で100店舗」狙う新業態の"懸念点"

2024年8月9日、モスバーガーがジューススタンド「Stand by Mos」を東武東上線池袋駅構内に初出店した。「え? ハンバーガーのモスが?」と思う人もいるだろう。ここでは、形などの問題で出荷できない、いわゆる「訳アリ(規格外)」野菜・果物をジュースにして提供する。モスが築いてきた野菜や果物の流通ルートを生かした新業態だ。

【画像7枚】看板商品は「ちょっぴり都心価格?なスムージー」

テイクアウト専門店だから、ミキサーと簡単な調理器具があれば駅ナカのように狭い場所でも出店可能。都心部の狭小物件などでの展開を予定し、今後5年で100店舗にするという。今回の出店は、それに向けた実験の意味合いもある。

モスはこの他にも、意欲的に新業態を展開しており、9月には東京・亀戸にカフェ業態「山と海と太陽」の関東1号店を出店した。こちらも調理器具を通常のモス店舗より小さいものにして、小規模での出店ができるようにしている。また、素材についても1号店のある静岡県の伊豆天城名産であるわさびを使用した「わさびバーガー」など、オーガニックな商品にこだわる。その意味でも、昨今のエシカル消費などの文脈に適合しているといえる。

こうしたモスの新業態は、SDGs的観点から見ても興味深い取り組みだが、同時にビジネスの側面から見ても非常に面白い。コロナ禍以後の商業の変化を踏まえつつ、この点を解説したい。

駅ナカ立地は金の鉱脈?

「Stand by Mos」は、その1号店が池袋駅であることからもわかる通り、駅ナカをはじめとした超狭小物件への展開を進めていくようだ。

【画像7枚】「味はなかなか良き」「でも都心価格でちょっとお高め?」…。モスが始動、5年で100店舗目指すジューススタンドに行ってみた

筆者も早速訪れた。2024年9月時点では、ジュースやスムージーなどを9種類用意しているというが、その中で選んだのは「しっかりベジーなモスグリーンスムージー」。野菜を売りにしているだけあって、パイナップルの甘みも感じつつ、野菜の風味もしっかり感じる。

商品の面白さはもちろんのこと、駅ナカという立地も興味深い。駅ナカビジネスは、非常に収益性が高いことでも知られている。少し古いデータで恐縮だが、nikkei4946の調べによれば、2007年の段階において、1平方メートルあたりの年間売上高は、小売業全体で66万円に対して、駅ナカでは513万円となっており、駅の中での事業展開が格段に儲かることがわかる。

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