1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

ベトナムで「なぜか公認会計士」52歳日本人の覚悟 日系企業が続々躍進「加速経済ベトナム」の魅力

東洋経済オンライン / 2024年10月8日 12時30分

28歳で「日本人初のベトナム公認会計士」となった蕪木優典氏。彼がそこまでベトナムビジネスに惚れ込んだのは、なぜなのでしょうか?(写真提供:I-GLOCALグループ)

「ベトナムの経済成長には目を見張るものがあります。ベトナムに足を運んでみれば、誰もがその活気に驚き、多くのビジネスチャンスがあることにワクワクするはずです」

そう語るのが、28歳で日本人初のベトナム公認会計士となり、ベトナム初の日系資本会計事務所(現・I-GLOCALグループ)を創業、現在はホーチミン、ハノイ、東京に拠点を設け、大手上場企業を中心に1000社超の日系企業のグローバルビジネスをサポートしている蕪木優典氏だ。

蕪木氏の新刊『加速経済ベトナム――日本企業が続々と躍進する最高のフロンティア』の内容の一部を編集・抜粋し、ベトナムビジネスの魅力の一端をお届けする。

中間層の拡大が成長エンジンに

ビジネスという側面から、ベトナムには非常に多くの魅力に溢れています。

【書籍】『加速経済ベトナム』は、入山章栄・早稲田大学ビジネススクール教授推薦! 「ベトナムビジネスは熱い。そして何より面白い!」

まずは、なんといっても人口が約1億人に達している上に若年層が多く、中間層が拡大していることがあります。

かつて、ベトナムには安価な労働力を求めて多くの製造業が進出していましたが、今やベトナムは市場としての魅力に満ちているのです。しかも、主な宗教が日本と同じく大乗仏教ということもあり、親和性があります。

ホーチミン市やハノイ市といった大都市を歩けば、誰もがそのことを実感できるはずです。

信じられないような台数のバイクが早朝から夜まで道路を埋め尽くし、ショッピングモールや市場や商店は連日、大にぎわい。

もちろん、飲食店や路上飲食店、クラブなどのナイトスポットでも、毎日のように多くの人たちがクラフトビールや「333」をはじめとしたベトナム産のビールを片手に盛り上がっています。

ただ、所得水準はまだまだ高いとはいえません。

ベトナム統計総局によると、2023年のベトナム人の1人当たりの平均月収は496万ドン(日本円にすると月収3万円ほど)と、成長が鈍化している日本と比べても10分の1以下です。

しかし、多くの国民たちが経済成長を肌で感じているからこそ、富裕層のみならず、若者たちも消費意欲が旺盛で、私たちからすると「所得に見合わないのではないか」と思えるほどのローンを積極的に組み、不動産や自動車、電子機器などを次々に購入していきます。

顕著な例としてあげられるのがスマートフォンです。パソコンの保有率は低いものの、スマホの保有率は非常に高く、ビジネスパーソンはもちろん、若者をはじめ道行く人たちの大勢がスマホを公私の両面でフル活用しています。

堅実に加速するベトナム経済

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください