集中力を上げるために必要な「たった5分」の習慣 人間の脳は「動かないと集中できない」しくみに
東洋経済オンライン / 2024年10月13日 16時0分
あなたの近くに、やたらと怒りっぽい人はいますか? もし「いる」なら要注意。脳内科医で医学博士の加藤俊徳氏は、「怒りっぽい人が近くにいる環境は、集中しにくい環境」だと語ります。
ただ一方で、加藤氏によれば、脳のパフォーマンスは習慣や環境に大きく左右されるので、「習慣や環境を変えると、脳は集中しやすくなる」ということもいえるのだそうです。
本稿では、加藤氏の著書『結局、集中力が9割 脳のプロが教える 誰でも集中力が最大化する方法』から、一部を抜粋・再構成する形で、今すぐ簡単に集中力を高める方法をお届けします。
集中力は「過去」からやってくる
集中力は、「過去からやってきている」と考えることができます。どういうことだと思いますか。「過去からやってくる」とは、「今日よりも前に自分がしてきた習慣(=過去)に影響を受けている」という意味です。
「いまの自分」が集中できない原因は、「過去の自分」にあります。
たとえば、睡眠不足のとき。「昨夜、徹夜をしたため、眠くてしかたがないとき」は、集中力を発揮できません。この場合、昨夜の出来事が「いま」に影響を及ぼしていることがわかります。
夕食をとる時間が遅い人(あるいは夕食から寝るまでの時間が短い人)は、入眠時に食物の消化が済んでいません。すると脳は、睡眠中も腸との連絡を密に取ろうとするため、休息できません。
「遅い時間に夕食をとる」という前日の悪習慣が「翌日の自分の脳」に負担をかけているわけです。
在宅勤務で歩く距離が激減している人も、認知機能が低下しがちです。歩くことは単なる動作ではなく、新たな刺激を得ることです。そしてその刺激は、脳の成長をうながします。
歩けば歩くほど、脳は活性化されていきます。ということは、歩かなければ歩かないほど、脳の健やかさが失われていくわけです。
運動不足だと、筋肉だけでなく集中力も衰えてしまいます。いま、集中力が上がらないのは、「普段、歩いていないこと」が原因かもしれません。
スマホの見過ぎも、脳の使い方の偏りに影響します。「遠くを見ない」「人との接点を持たない」「覚えない」「話さない」「運動しない」ため、脳全体の成長バランスが悪くなります。
このように、これまでの小さな積み重ねや生活習慣が「いまの自分の脳の働き」に影響を及ぼしています。
脳のしくみを壊す生活を続けていると、脳は正常に作動しません。「集中したいときに集中できる脳」を手に入れるには、生活習慣を見直すことが大切です。「規則正しい生活周期に戻し、暴飲暴食はせず、適度な運動をする」ように心がけると、脳の機能やパフォーマンスは向上してきます。
「脳のリズム」に合わせた時間の使い方を
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