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集中力を上げるために必要な「たった5分」の習慣 人間の脳は「動かないと集中できない」しくみに

東洋経済オンライン / 2024年10月13日 16時0分

当時の私は、「医学部合格に必要なのは、寸暇を惜しんで勉強すること」「自分には体力があるから運動は必要ない。運動する時間があるなら勉強したほうがいい」と信じていたのですが、じつは、それが間違いでした。

脳の集中力を高め、思考力や判断力、記憶力を働かせるには、「適度な運動」が毎日必要だったのです。

体と脳はつながっていて、体を動かせば、脳も活性化します。反対に、運動をしないと筋肉が衰えるだけでなく、脳の機能も衰えます。

人間の脳は「運動をしなくても集中力が上がる」しくみにはなっていません。体の動きと脳の動きは連動しているため、「動かない=集中できない」ことなのです。

脳のMRI画像を見ると、よく運動している人の脳は8つの脳番地(※)のネットワークが太く、運動不足の人の脳はネットワークが衰えて、細くなっていることがわかります。

※脳番地…… 同じような働きをする神経細胞の集まり(部位)と、その神経細胞の集まりと関連している機能の総称として私が提唱している概念。

運動不足が続くと、運動系脳番地以外の働きも悪くなってしまうのです。脳の生産性を向上させるには、8時間以上寝る努力を継続し、1日1時間運動することです。

脳の中で、行動や動作に関わっているのは、運動系脳番地です。運動系脳番地はすべての脳番地と密接に連携しているため、「歩き出すだけ」で、運動系以外の脳番地も働き始めます。具体的にいうと、運動系脳番地は以下のように、他の脳番地と密接につながっています。

● 歩き出すために「足に力を入れる」という指令を出したり、どの道を通るのかを判断したりする思考系脳番地

● 「段差がある」「信号が赤になった」など、目から情報を収集する視覚系脳番地

● 「近くでクラクションが鳴っている」「車のエンジン音が聞こえる」など、耳から情報を収集する聴覚系脳番地

● 「どこを歩いているか」「まわりに何があるか」を理解する理解系脳番地

● 「花が咲いていてキレイだ」「混雑していて不快だ」「風が心地よい」といった感情の動きに関係する感情系脳番地

歩くことは、単なる動作ではなく、さまざまな刺激を脳に与えることです。そしてその刺激が脳を活性化させています。

集中力アップに、手軽で効果抜群なウォーキング

「集中力が途切れてきたな」「頭が働かないな」と感じたときに体を動かすと、集中力が回復します。もっとも簡単で、それでいて効果が高いのは、「ウォーキング(歩くこと)」です。歩くことで運動系脳番地だけでなく、つながっている他の脳番地のネットワークを活性化できます。

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