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テスラ完全自動運転EV発表も実現性に疑問の声 2027年までの販売を宣言も技術と規制のハードルに直面

東洋経済オンライン / 2024年10月16日 8時20分

テスラのイベント「We, Robot」で公開されたサイバーキャブとロボバン(写真:Tesla)

2027年、ハンドルもペダルもない完全自動運転のロボタクシー(呼称「サイバーキャブ」)が、街中を走り回っている様子が当たり前となっているのだろうか……。

【写真で見る】イーロン・マスク氏を乗せて走るロボタクシー / サイバーキャブ

テスラのCEO、イーロン・マスク氏の完全自動運転に対する発言を時系列で振り返ってみたい。

  • 2016年 「2年後(2018年)、自動運転車を実現する」と発言
  • 2017年 「今年(2017年)の11月か12月には“間違いなく”、自動運転車が実現し、ドライバーは車内で移動中に昼寝ができるようになる」と発言
  • 2018年 「来年(2019年)、完全自動運転が実現すると確信しており、人が運転するよりもはるかに安全になる」と発言
  • 2019年 「年末(2019年)までに完全自動運転機能が完成する」「1年後(2020年)には100万台以上のロボットタクシーが路上を走っている」と発言

最後の発言から5年後の2024年10月11日(日本時間)、マスク氏はテスラのイベント「We, Robot」を開催し、無人タクシー「サイバーキャブ」を発表した。

ハンドルもペダルもない2人乗りのEV

カリフォルニア州バーバンクにあるワーナー・ブラザースの撮影所で開催されたこのイベントで、マスク氏はサイバーキャブを2026年か、2027年に一般顧客に販売し、価格は「3万ドル以下」とアナウンスした。

シルバーに輝いて見えるサイバーキャブにはハンドルもペダルもなく、完全自動運転による走行が可能という。フロントおよびリア外観は、テスラの電気ピックアップトラックであるサイバートラックのイメージに近い。しかし、丸みある形状は、むしろテスラの主力車種であるModel 3をクーペスタイルにしたようなデザインだ。

クーペボディのクルマだと、車内は狭いし荷物もそんなに積めないのではと思うかもしれない。しかし、サイバーキャブのトランクルームは車両後端からほぼ座席の真後ろまであり、リアのハッチを開ければ、軽トラックほどはあるかと思われる収納スペースが現れる。

イベントで紹介された動画では、移動中に車内のモニターでサッカー中継を観戦したり、ビデオ会議をしたり、勉強したり、居眠りする様子が紹介された。

「3万ドル以下」という価格が本当に実現したら、サイバーキャブは間違いなく売れるだろう。現在、テスラが販売している電気自動車で最も安価なModel 3でさえ約4万ドルからだ。アメリカでこの価格帯で購入できる量産EVは日産リーフぐらいではなかろうか。

技術的な詳細は語られず

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