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テスラ完全自動運転EV発表も実現性に疑問の声 2027年までの販売を宣言も技術と規制のハードルに直面

東洋経済オンライン / 2024年10月16日 8時20分

また、マスク氏が数年前にロボタクシーの話をし始めた当初に語っていた「テスラの自動運転車が、仕事などで使われない時間に配車アプリを通じ自動的に走行し、本来の意味のロボタクシーとして利用させることで、所有者に副収入をもたらす」という話も、今回のイベントでは一切語られなかった。

ちなみに、一部メディアは今回のイベントの前に、テスラが会場となるワーナー・ブラザースの撮影所内でジオマップデータの取得作業を行っていると報じていた。それが本当なら、テスラはこのイベントで、ハンドルのない完全自動運転車を走らせるために、そのクルマが備える能力だけでなく、GPSなどと連動する詳細な道路データを使用している可能性がある。

また、イベントで走行したサイバーキャブは遠隔から監視され、発進と停止を操作するスタッフがいたようだと指摘するメディアもある。

サプライズで登場した「ロボバン」

今回の「We, Robot」イベントで最も人々を驚かせたのは、実はサイバーキャブではなく、イベント後半に登場した「ロボバン」だった。

6月にテスラがThe Boring Companyのトンネル内を走る12人乗りのバスのような車両を製造しているとの噂も出回っていた。

今回のイベントで、その車両がどのようなものになるのか、人々の前に提示された。会場に現れたロボバンは20人が乗れると説明された(座席は14席だが、立って乗る人も足せば20人ぐらいになりそうだ)。

通常のバンなら運転席があるべきところと、車体後端部はラゲッジスペースになっており、空港のシャトルバス的な使い方には最適だろう。マスク氏はロボバンはロボタクシーよりもさらに低コストになり、1マイル当たり0.05~0.1ドル程度になると述べた。

ただ、ロボバンに関してはまだコンセプトカーの域を出ていないように感じる。外観からもわかるとおり、この車両は路面とのクリアランスが非常に少なく、少しの段差で底を擦りそうだ。このままの状態で一般公道を走ることはないだろう。

マスク氏は、ロボバンがいつ発売されるのかは明らかにしていない。

投資家の反応は…

今回のイベントは、全体的に“ふんわりとした話”に終始したという印象は否めない。特にサイバーキャブの登場時期については、イーロン・マスク氏本人も自信なさげに見えた。

夢のような機能を備えているにも関わらず、そのワクワクが身近にあるという雰囲気が、あまり感じ取れなかったのだ。

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