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「奄美大島に移住」57歳の彼が進める"趣味の終活" ウミウシに魅了されて引っ越し、"終活"の背景

東洋経済オンライン / 2024年10月24日 11時30分

ウミウシ撮影の後、ソロキャンプを楽しむことも。奄美大島南部のヤドリ浜にて(写真:今本さん提供)

仕事が終わって帰宅したら疲れて何もできない──。そんな人がいる一方で、時間、体力、お金をやりくりしながら趣味に没頭するビジネスパーソンがいる。彼らはなぜ、その趣味にハマったのか。どんなに忙しくても、趣味を続けられる秘訣とは。連載 隣の勤め人の「すごい趣味」では、仕事のかたわら、趣味をとことん楽しむ人に話を聞き、その趣味の魅力を深掘りする。

ウミウシに魅了され奄美大島に移住

「海の宝石」といわれる、ウミウシをご存じだろうか。多くが貝殻を持たない巻き貝の仲間で、海底や潮だまりに生息する。色や形が多種多様でダイバーに人気の生き物である。

【写真28枚を見る】色鮮やかで思わず見入ってしまう…「海の宝石」と呼ばれるウミウシ。透き通った青い海の「奄美の絶景ビーチ」も

そのウミウシを2000年から撮影し続けているのが、システムエンジニア(以下、SE)の今本淳さんだ。

2003年、36歳のときに趣味が高じて、神奈川県小田原市から鹿児島県の奄美大島に移住。以来、奄美医療生活協同組合(以下、奄美医療生協)でSEとして働きながら撮影を続け、ホームページやブログ、近年始めたInstagramにウミウシの写真をアップし続けている。これまでに3冊、写真集も出版した。

奄美に移住して21年目に入った今本さんは、現在57歳。定年後を見据え、最近は趣味のウミウシ撮影の「終活」も進めているという。

趣味の「終活」とはいったい何なのか。ウミウシ撮影や奄美移住のきっかけと併せて聞いた。

【写真28枚を見る】色鮮やかで思わず見入ってしまう…「海の宝石」と呼ばれるウミウシ。透き通った青い海の「奄美の絶景ビーチ」も

今本さんは神奈川県小田原市生まれ。子どものころからプラモデル、工作、鉄道写真のコレクション、カメラなどの趣味に没頭してきた。

中学生になるとパソコンが気になって電器屋に入り浸り、お年玉を使ってパソコンを購入。パソコン雑誌に付いていたゲームプログラムのソースコードを打ち込んで遊んでいた。「このころから、仕事をするならコンピューター関係がいいなと思っていました」と今本さんは振り返る。

その後はバイク、自動車に熱中。かつて思い描いた通り、ソフトウェア会社のSEとしてコンピューターに関わる仕事にも就いた。

しかし、1990年代初頭にバブルが弾け、勤めていた会社が倒産した。しばらく遊んで暮らそうと思っていたところ、職場の先輩に誘われ、スクーバダイビングを始めた。

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