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「N-BOXジョイ/デリカミニ」軽自動車ライバル比較 SUVスタイルでアウトドアも楽しめる2モデル

東洋経済オンライン / 2024年10月24日 7時50分

ただし、デリカミニでは、ターボ車とNAエンジン車の両方にマイルドハイブリッドシステムを採用する。発進時や加速時などに、電動モーターがエンジンをアシストすることで、スムーズな走りと高い燃費性能を両立するシステムだ。一般的なハイブリッドのように、モーターのみで走るEVモードなどはないが、走行用のモーターやバッテリーを小型にできるなどで、部品搭載スペースの限られる軽自動車に向いているシステムだといえる。

ただし、スペック上の燃費性能では、若干だが、N-BOXジョイのほうがいい。両モデルのWLTCモード値は、ターボ車の場合、N-BOXジョイが18.4~20.2km/L、デリカミニは17.5~19.2km/L。また、NAエンジン車では、N-BOXジョイが19.3~21.3km/L、デリカミニは19.0~20.9km/L。マイルドハイブリッドなどの装備がないN-BOXジョイだが、燃費面もなかなか良好だといえるだろう。

4WD車が人気のデリカミニ

走行面では、とくに、デリカミニはかなり4WDの性能にこだわっている点が面白い。前述のとおり、15インチの大径タイヤを採用するほか、4WD車には専用開発のショックアブソーバー(前後)も装備。アウトドア・レジャーや荒れた路面での走行安定性を向上させ、快適な乗り心地を実現するという。また、滑りやすい道での発進をサポートする「グリップコントロール」も搭載。雪道やぬかるんだ路面で片側の駆動輪が空転した場合、スリップした駆動輪をブレーキ制御することで、路面をグリップしているほうの駆動輪の駆動力を確保し、より発進しやすくする機能も有する。

ちなみに、三菱によれば、デリカミニを購入したユーザー全体の約5割が「4WD車を選択する」という。一般的なモデルの場合、4WD車より2WD車を選ぶユーザーが多い傾向にあるなか、デリカミニには、「アウトドア×4WD」といったイメージが定着していることも関係しているだろう。それだけこのモデルは、他にはない個性を持っていることの証しだともいえる。

ほかにも、両モデルでは、ターボ車にパドルシフトも採用。マニュアル車のような感覚でクルマを操ることが可能だ。さらにアイポイントが高く、運転しやすい点も両者同じ。狭い路地での見切りがいい点なども同様で、女性から高齢者など、幅広いユーザーが運転しやすいクルマに仕上がっている。

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