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「北朝鮮がロシア派兵」その情報に現実味はあるか 兵士1万2000人、砲弾800万発…北朝鮮はできるのか

東洋経済オンライン / 2024年10月26日 8時20分

10月18日には、ウクライナ戦略的コミュニケーション・情報安全保障センターがSNSで「北朝鮮兵士がロシア極東の訓練施設でロシア軍の装備を手にしている」とSNSで動画とともに明らかにした。翌19日にはアメリカのCNNが、同センターから入手したものとして「ロシアに到着した北朝鮮兵士の帽子や軍服などのサイズを記入する用紙が存在している」と報道している。

その後、前出のウクライナ国防省情報総局は10月24日、ロシア東部で訓練を受けた北朝鮮軍の最初の部隊が、クルスク州の戦闘地域に到着したと発表した。

一方、2024年10月18日に韓国の国家情報院が、「ロシアへ派兵するための特殊部隊兵力が移動を開始した」と明らかにした。

国家情報院によれば、2024年10月8~13日まで、ロシア海軍の輸送艦で北朝鮮特殊部隊をロシア地域に移送していることを捕捉し、北朝鮮軍の参戦開始を確認したと結論付けている。これにはロシア海軍所属の上陸艇4隻と護衛艦3隻が同期間、北朝鮮東部・清津(チョンジン)や咸興(ハムン)、舞水端(ムスダン)付近から北朝鮮の特殊部隊1500人をロシア・ウラジオストクに運んだ。これが第1回目の移送で、まもなく第2回目が行われるという。

またロシア空軍所属のAN124輸送機がウラジオストクと平壌を随時行き来している、と付け加えている。AN124は、量産された機体としては世界最大のものだ。

韓国情報機関の情報

さらに国家情報院は、北朝鮮兵士がロシアの軍服と武器を支給され、北朝鮮人と顔格好が似ているシベリアのヤクーツクやブリヤート地域の住民に偽装し、また身分証明書も支給されているとみている。また、国家情報院のリリースには記載されていないが、派遣される北朝鮮兵士の数は1万2000人と明らかにしている。

国家情報院は、武器についても明らかにしている。2023年8月以降現在まで、北朝鮮は約70回、コンテナで1万3000個以上の分量の砲弾やミサイル、対戦車ロケットなどをロシアに支援したという。また、そのコンテナの大きさからすれば、これまで122ミリメートル、152ミリメートルの砲弾など約800万発以上がロシアに支援されたとみている。

このように両国から発信される情報に対し、アメリカやNATOはあいまいな対応を見せてきた。

10月24日、アメリカ大統領府のカービー大統領補佐官は「少なくとも3000人の北朝鮮の兵士がロシア東部にある複数の軍事施設で訓練を受けている」という見方を明らかにした。

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