和田秀樹「学歴ではない本当に頭がよい人の特徴」 日本人は頭のよさを固定的なものだと思っている
東洋経済オンライン / 2024年10月31日 18時0分
高齢者専門の精神科医である和田秀樹さんは著書『脳と心が一瞬で整うシンプル習慣 60歳から頭はどんどんよくなる!』で、いくつになっても脳の働きを活性化させ、賢くなり続けられるのだと語っています。一生、最高の自分を更新し続けたい人に役立つ同書から一部抜粋・再構成してお届けします。
いつまでも学歴を振りかざす人は、決して賢く見えない
これは日本人の悪い癖だなと感じるのですが、頭のよさを固定的なものだと思いこんでいる方が多くいます。ですから何かというと皆さん、相手の肩書や学歴を知りたがるでしょう。
けれど、たとえば有名大学を出ていることで人を評価するのは、相手が過去に受験勉強を得意としていたかどうかだけで、その人を評価してしまっていることになります。
私は東京大学出身ということで、60代に入った今でも「すごいですね」と称賛されることがあります。確かに18歳当時の私は、受験勉強においてはそれなりに結果を出すことができたと言えるでしょう。しかしながら、未だにそれによって「頭がよい」と判断されることには、少々げんなりしてしまうのです。私が東大に合格したのは40年近く前のことですから、「それではこの40年間、私は成長していなかったということですか?」と相手に尋ねたくなってしまいます。
相手が過去に獲得した役職や学歴などによって、その人を勝ち組だと思い込むということは、その肩書を手にした時が、その人の人生のピークだと判断しているということになります。それはちょっとおかしな話ですよね。
あるいは60歳を過ぎても、「俺は東大を出たんだ」と威張っている人がいたとしたら、私なら「あなたはいつまで過去の栄光を引きずっているのですか?」という気持ちになってしまいますし、その人に対して、決して「賢い人」という印象を持つことは私はありません。
人の知性とは、かつてどのような権威を手にできたかということではなく、一生、進歩し続けられるかどうか、いうところにこそあるのです。
私は、本当に頭がよい人というのは「ずっと進化し続けられる人」だと思います。
昨日より今日、今日より明日、と自分をアップデートし続けられる人は、移ろう時代のなかでも、しなやかに、そして人生に満足しながら生きていくことができるでしょう。それこそが真の賢さだと思うのです。
前頭葉を活性化させれば、頭も体も若くいられる
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