和田秀樹「学歴ではない本当に頭がよい人の特徴」 日本人は頭のよさを固定的なものだと思っている
東洋経済オンライン / 2024年10月31日 18時0分
もちろん、100個習い事をしても、全部芳しい結果に終わらなかったということもあるでしょう。けれど、なにも試さないでいるよりは、天才になる確率ははるかに上がるはずです。『101回目のプロポーズ』ではないですが、100個やってみて駄目だったら、101個目にまた挑戦すればよいのです。
自由な時間ができるということは、そのように、次々と新しいことに挑戦する余地があるということです。ですから本書で紹介する頭をよくするためのメソッドにも、臆せずどんどんトライして、ご自分に合うものを探してみてください。
聡明な人は、長いスパンで物事を見る
60歳以上の方の強みは、なんといっても、豊かな経験知(経験したことによって培われた知識)を持っているということです。60年以上も生きていれば、これまでに多くのことを経験し、学びを得てきたことでしょう。何かについて語りたいとき、自分自身の経験と照らし合わせたり、あるいは織り交ぜたりしながら話ができるというのは、シニア世代の方の武器であると言えます。そこには強い説得力が生まれます。
長く生きてきたからこそ浮かぶ発想があり、言える言葉があります。そのことに自信を持ってください。
年齢を重ねた方の頭のよさというのは、「連続性」にあると思います。これまでの豊かな経験を生かして、今起きている出来事と結び付けて考えることができる。要は、長い流れの中で物事を見つめることができるということです。
これは英語学者で哲学者の渡部昇一さんに聞いた話なのですが、かつて円高で不況になり、日本中がその状況を悲観していたとき、昭和天皇は「円が高くて何が悪いのか」と仰ったと言います。
昭和天皇は、戦前、1ドルが2円だった時代を知っておられたわけです。だからこそ、円の価値が高くなったということは国力が強まったことにほかならないということを理解されていたのです。そのような発想は、長い歴史の中で生きておられたからこそ思い浮かぶものだと思います。
長く生きるほど、長いスパンで物事を見ることができるようになります。
目の前の出来事に翻弄され、一喜一憂するのではなく、もっと広い視点で物事と向き合うことができる。その姿勢はそのまま、人としての成熟さや賢さに結び付くでしょう。
和田 秀樹:精神科医
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
お金がなくても楽しそうな人の秘密…和田秀樹「60歳でメンタルがヨボヨボになる人、幸せになる人の違い」
プレジデントオンライン / 2024年11月13日 10時15分
-
「急激に衰えてしまう人」に何が起きているのか 年齢を理由に自分の可能性を狭めてはいけない
東洋経済オンライン / 2024年11月1日 19時0分
-
「宅配やデリバリー業者は即見破る」マンション住人の民度の高低や頭の良しあしが簡単にバレる"日常の場面"
プレジデントオンライン / 2024年10月27日 12時15分
-
和田秀樹が解説「脳が衰える習慣・活性化する習慣」 試練が訪れやすい高齢者こそ楽天主義を徹底
東洋経済オンライン / 2024年10月26日 10時0分
-
医師・和田秀樹が断言「ヨボヨボ脳→ハリのある脳に変える驚くほど身近な食材と栄養素」
プレジデントオンライン / 2024年10月25日 10時15分
ランキング
-
1クリスマスケーキに異変…『卵』の価格高騰止まらず 夏の猛暑の影響で今後は鳥インフルエンザによる卵不足の恐れも
東海テレビ / 2024年11月21日 21時22分
-
2クシュタールの会長「セブン&アイとの統合で小売業のチャンピオンに」…敵対的買収は「考えていない」
読売新聞 / 2024年11月22日 9時5分
-
3KADOKAWA「サイバー攻撃」が示した経営リスク セキュリティの難題に日本企業はどう向き合うか
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 7時20分
-
4一番人気の「かつ重」は300円未満! スーパー・トライアルが物価高時代に「安さ」で勝負できるワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月22日 6時10分
-
5「無人餃子」閉店ラッシュの中、なぜスーパーの冷凍餃子は“復権”できたのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 6時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください