ウクライナ戦禍逃れた20歳が未来を模索する拠点 来日して「ひとり暮らし」、立ち止まらず前へ
東洋経済オンライン / 2024年11月4日 7時45分
連載「だから、ひとり暮らし」は、ひとりで暮らすさまざまな人々のライフスタイルに迫り、その背景にある人生観や社会との関わりを探るシリーズ。
今回は、東京都葛飾区で暮らすウクライナ出身のハイチェンコ・マクシム(マックス)さんを取材した。2022年、17歳のときにロシアの侵攻を逃れて日本に避難し、現在はウクライナの大学のオンライン授業で学びつつ、教育関連企業の広報部でインターンとして働いている。日本でのひとり暮らしを通じた、彼の葛藤や成長をリポートする。
「ウクライナの”未来”に貢献しなさい」と、家族は言った
ウクライナ出身のマックスさんは、ロシアによる侵攻が始まった2022年、NPO法人「パスウェイズ・ジャパン」の支援を受けて日本へ避難した。当時は大学1年生、17歳だった。
国防の観点からウクライナにとどまり、いざとなれば戦場に行くべきではないかという葛藤はもちろんあった。しかしウクライナでは18歳以上の男性は出国制限されるため、マックスさんに、迷っている時間はなかった。
【写真】部屋に飾っているものなどからも、マックスさんの人柄がわかる(13枚)
本連載では、ひとり暮らしの様子について取材・撮影にご協力いただける方を募集しています(首都圏近郊に限ります。また仮名での掲載、顔写真撮影なしでも可能で、プライバシーには配慮いたします)。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。
「もともと日本が好きで3年ほど日本語も学んでいたので、パスウェイズ・ジャパンの支援はありがたかったです。でも、ウクライナの危機において海外に行っていいのかは、深く悩みました。
僕はいざとなったらウクライナのために戦場に行くべきだと思っていました。逃げたとは思いたくないし、思われたくない。一方で出国できなくなる18歳のリミットは迫ってくる。結局、両親が日本行きの背中を押してくれました。
『お前は頭がいいから、戦禍を逃れて日本で学び、いずれウクライナの未来に役立つ人間になって戻ってきなさい』と、言ってくれたんです」(マックスさん 以下の発言すべて)
ロシアがウクライナへ本格的に軍事侵攻した3カ月後、2022年の5月にマックスさんは来日した。そのとき彼は17歳9カ月だった。
順調な日本での生活の裏側にある努力
日本に来てしばらくは、NPO法人に用意してもらった部屋に住んでいた。
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