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東京に「座るにも金が要る街」が増えた本質理由 疲れてもカフェに入れず途方に暮れるあなたへ

東洋経済オンライン / 2024年11月6日 8時30分

こうしたこともあって、ここ、ある階数以上になると、エスカレーターとその踊り場以外、ほとんど入ることができない。無料でふらりと訪れることが難しいのだ。まさにジェントリフィケーションが進んでいる。

また、このビルの目の前にはニュースなどを連日騒がせていた「トー横」広場がある。かつてのジベタリアンのように「トー横キッズ」たちが座りたむろする空間だったが、現在では治安悪化の観点から広場全体が封鎖され、歌舞伎町のど真ん中に謎の空白地帯が空いている。

もちろんトー横キッズたちの存在は問題ではあるが、しかしここにもどこか「座れない」街の片鱗を見るのだ。

排除アートが増え、街中で座る度胸が日本人から失われるなか、再開発が進んで、富裕層やインバウンド需要を見込んだ商業施設が増え、街中にある座りにくいベンチや腰掛けに、外国人客が座り、金がない日本人はカフェへと大移動する……。

今、東京という街全体が「座れない」街になっているのは、こういったさまざまな要因が重なり合った結果なのだ。

続きを読む:東京で「お金のない若者」が排除され起きている事 ディズニーも高嶺の花、カフェすら混んで座れない

谷頭 和希:チェーンストア研究家・ライター

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