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「カンブリア宮殿」放送開始18年経ても快走のナゾ 一時の勢いだけでは「企業も経営者も取り上げない」

東洋経済オンライン / 2024年11月7日 11時30分

これまでそうそうたる経営者が登場してきた『カンブリア』だが、放送後の反響は凄まじいものがあるという。

「ビックリしたのは『カンブリア』出演の影響があることが経営者同士で話題にされたりしていることです。放送後、電話回線やネット回線の接続の容量の増加とか、大量の問い合わせやアクセスに備えたつもりでも、追いつかないことも多いと。我々は企業や経営者の宣伝をしようと番組を制作しているわけではないんですが、そうした話を聞くと視聴者に見てもらえていてよかったという気持ちにもなります」(鈴木氏)

2024年8月29日放送回では、U-NEXT HOLDINGS社長・宇野康秀氏を番組として初めて取り上げた。宇野氏といえば楽天会長兼社長・三木谷浩史氏、サイバーエージェント社長・藤田晋氏、元ライブドア社長・堀江貴文氏らと共に2000年代に「IT業界の寵児」と呼ばれた人物。

2度の経営危機を乗り越えて、現在はアメリカ・ネットフリックスに次ぐ動画配信サービス・国内シェア2位のU-NEXTを率いるCEOとして復活を果たしている。しかしなぜ今、このタイミングで宇野氏を取り上げたのか?

「宇野さんは著名なベンチャー経営者で、番組開始当初からその言動に注目してきました。ビジネスで苦境に陥っても、困難を乗り越え、当時蒔いた種が花開き、自身として3度目の上場を果たしました。『その不屈の精神、行動力はどこから出てくるのか』を知りたくて、今年4月に社名を変更したこのタイミングで『カンブリア』で取り上げたいと考えました。

実際、宇野さんに直接会って話を聞くと私が考えていた印象と違い、非常に温厚で人への接し方が柔らかく、いったいどこに数々の危機を乗り越えてきたパワーが宿っているのか、より一層、経営者としての宇野さんに興味を持ちました」(鈴木氏)

鈴木氏は『カンブリア』に登場する企業や経営者には、2つの共通点があると語る。

「ひとつは『絶対に失敗するからやめておけ』と困難が予想される分野や、誰もやっていないジャンルに挑んで成功を収めた企業や経営者が多いんですよ。数々の高い障壁と修羅場を乗り越えたからこそ、非常に大きな成果を出しているようにと感じます。

もうひとつは近年、社員を大事にするタイプの経営者が増えているんです。会社の大小を問わず成果を出している経営者は現場で直接、社員と向き合って話を聞いて、同じ方向で目標を共有しながら経営をされている印象です」(鈴木氏)

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