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マツダの「斬新なブランド戦略」2日間のフェス MAZDA FAN FESTAが目指す「好き」という価値

東洋経済オンライン / 2024年11月7日 12時30分

つまりMAZDA FAN FESTAは、単なるイベントではなく、経営戦略としてのブランド価値の再定義をマツダの社内外に示す役目があるのだ。

「ブランド体験推進本部」という新部署の役目

マツダは2023年11月の社内組織改革で、「ブランド体験推進本部」を新設しており、ここにマツダ・スピリット・レーシングをはじめとしたすべてのモータースポーツと、MAZDA FAN FESTAを含むブランド体験に関連する機能を集約した。

ブランド体験推進本部には、ここにはブランド体験ビジネス企画部、ファクトリーモータースポーツ推進部、ブランド体験創造部などがある。

単に販売台数を追い求めるのではなく、ブランド価値を深掘りし、マツダファンを増やしていくという経営戦略を採っているのだ。

他の日系自動車メーカー各社も、車種それぞれにひもづく、プレミアム、スポーティ、アウトドア、モータースポーツといった観点からブランド価値創造に着手している。だが、「社名=ブランド」という観点での試みは現時点で行われていない。

そのため各社のファンイベントは、スポーティブランドやモータースポーツに特化したものが多く、ブランド全体を対象としたカタチになっていないのが現状だ。

今回のMAZDA FAN FESTAのステージイベントで、スーパー耐久(S耐)シリーズで自動車メーカー各社関係者がざっくばらんに意見交換する「ワイガヤクラブ」によるトークショーが行われた。参加したのは、トヨタ(GRカンパニー)、スバル、マツダ、そしてS耐主催関係者と、メーカーや組織を越えてのトークショーである。

トークショー後の質疑応答で、筆者は「ブランド戦略という観点で、MAZDA FAN FESTAをどのように感じたか」と聞いた。

すると、トヨタGRカンパニー・プレジデントの高橋智也氏は「マツダの歴史を感じた。誕生して間もないGAZOOレーシングとして、多くの人から応援されるブランドになっていきたい」としたうえで、「マニア(の心に)にささるブランドでありたいと思う一方で、(幅広い層の)皆さんから受け入れられるブランドになりたいと、改めて感じた」と答えた。

また、SUBARU Team SDA Engineering代表の本井雅人氏は「STI(スバルテクニカインターナショナル)としてのファンイベントがあるが、SUBARU全体のイベントはここしばらくの間、やっていない。(もしやるとするならば)一本筋が通ったイベントができれば良いと感じた」と、SUBARUファンイベント実施に向けた意見を述べた。

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