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「7浪で一橋に合格」父と先生が放った強烈な一言【再配信】 一橋にこだわった理由、猛勉強した彼のその後

東洋経済オンライン / 2024年11月13日 14時0分

結局、この年は岩手大学に出願して合格します。センター試験の結果は72.5%(580/800点)。一橋大学は85%程度(680/800点)を取らないと合格が難しいため、厳しい数字ではあるものの、挑戦すらできずに1年の頑張りを試す機会を奪われてしまったことが、彼の人生に暗い影を落とすことになったのです。

「父親と担任のせいで一橋に行けなかったとずっと思っていたのです。だから、後悔を払拭するためにも将来必ず再受験しようと決めました。どうせ、大学を辞めさせてはもらえないから、受験のための勉強を4年間、大学でやろうと思ったのです」

岩手大学に入ってからのささちかさんは「ある程度高い偏差値まで伸ばせたところで、一橋レベルまで持っていくことに挫折を感じた」そうで、受験科目を英語から、得意だったドイツ語に変更します。

すべては一橋大学に受かるため。決意を固めた彼は、大学で勉強をし続けました。

「多くの人は大学に入ったら勉強に対するモチベーションがなくなります。でも、大学ってその道のプロがいっぱいいる場所なんです。だから私はドイツ語の言語学や社会の授業を熱心に聴き、授業後に大学教員を捕まえて添削をお願いしていました」

この主体的に勉強を進める様子は、かつての学校の課題を受動的にこなしていたささちか少年から劇的に変化していました。そして、その勉強への姿勢はまさに一橋大学が求めていることでもあったのです。

「一橋大学は難解な記述問題を課します。だから、大学生がやるような勉強を先取りして専門的な新書を読んだり、文章を書く練習をしたりする必要がありました。だから、大学で真面目に勉強することが、一橋大学の入試に全部つながると確信していたのです」

2年生のときには冬学期に1コマ90分の授業を週に19コマ受講していたそうで、4年生になると卒業要件単位の120の倍以上である245単位をとっていたそうです。

ささちかさんは岩手大学卒業までは再受験できるような環境にない、と判断し、5浪目となる岩手大学4年生のときに、4年ぶりにセンター試験を受けます。

しかし、自信を持って挑んだ試験では大失敗。1浪目より低い68%(544/800点)に終わり、一橋大学経済学部を出願するも第一段階選抜で不合格になってしまいました。

「このときは目の前が真っ暗になり、この先の人生をどうしようと思いました。一橋の二次に対応できる知識はつきつつありましたが、センター試験の対策まではできていなかったのです」

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