「7浪で一橋に合格」父と先生が放った強烈な一言【再配信】 一橋にこだわった理由、猛勉強した彼のその後
東洋経済オンライン / 2024年11月13日 14時0分
4年分の思いが水泡に帰してしまったささちかさん。しかし、この悔しさを忘れないため、彼はある行動を取ります。
「合格発表の日に一橋大学まで行きました。そこで喜ぶ周囲の人たちを目に焼き付けて、この悔しさを絶対に忘れないと思ったのです」
まだ、彼の目は闘志が宿っていました。
大学時代の縁が一橋への道に
一橋受験に魂を燃やした4年間を過ごしたささちかさんは、試験後に慌てて就活をして神奈川の私立の中高一貫校に非常勤講師として採用が決まります。ここでの経験がさらに彼を奮い立たせました。
「社会科1つとっても満足に学生に勉強を教えられず、もっと勉強が必要だと痛感しました。それで一橋大学に行きたいと改めて強く思ったのです」
6浪の年にこう考えた彼は、1年間みっちり一橋対策をして臨もうと決めます。6浪目は月曜から土曜日のうち3日、7浪目は5日出勤するハードな日々の中で、オフの日をうまく使い、自分の稼いだお金で代々木ゼミナールの夏期講習・冬期講習・直前講習を受けました。
そして、さらに受験の追い風となる縁もありました。
「岩手大学にいたとき、教授のご厚意で上智大学の授業を見学する機会に恵まれたのですが、そこでつながったドイツ人の先生が、ドイツ語の作文の添削を引き受けてくださったのです。7浪目の二次試験の直前まで、オフの日に上智大学まで行って答案の添削を受けていました」
こうして1年かけて準備をし、7浪目のセンター試験に臨みます。結果は69%(552/800点)でE判定。しかし、その結果も彼にとっては想定内でした。
「大学時代の勉強や、上智大学で受けた添削で記述対策をバッチリしていたので、足切りにさえ合わなければ受かるという確信がありました。とにかく祈る日々が続きましたが、二次試験の受験票が届いた時に受かったと思いました」
こうして二次試験を受けた後に合格を確信。無事合格通知も届き、7浪で念願であった一橋大学への合格を掴み取ったのです。
「知力は裏切らない」ことを伝えていく
合格後は非常勤講師をしながらオフの日に一橋大学に通ったと言うささちかさん。大学生活はかつて担任に言われたようにつまらないことはまったくなく、充実していたと言います。「父親や、予備校の担任を見返したかったから頑張れた」という彼の瞳には、晴れ晴れとした笑顔が浮かんでいました。
「一橋は恵まれた環境でした。勤務する学校の教材研究で困ったら専門家がいるし、大体の要望に応えていただける環境でとても楽しかったです。よく『受験勉強は役に立たない』と聞きますが、一橋で私が学んだ限りではまったくそんなことはなかったです」
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