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採用した外国人をすぐに逃さない企業側の秘訣 「なぜこの人材が自社に必要か」を徹底する

東洋経済オンライン / 2024年11月14日 9時30分

その後、雇用期間の制限がない就労ビザでの採用も行い、ベトナム、ネパール、インドネシア、キルギス、ロシアなどから人材を増やしていきましたが、就労ビザでは転職が自由であるため、彼らが都市部へ転職することが頻発し、外国人材の長期的な定着は難しい状況が続いていました。

内定者の両親にも会社を説明

そのような中、宿泊業分野では2020年に技能実習2号が開始され、技能実習制度を活用して3年間の研修が可能となったことから、技能実習生の採用を決意しました。

モンゴルやインドネシア、ネパールなど、さまざまな監理団体から営業に来られることがありましたが、外国人を多く採用している県内のホテル業者から、ミャンマー人がよいとの評判を複数聞きました。

そこで2022年にミャンマーからテッテッリンさん、インジンシュエイーさん、スサンディーミョーさん、ニンウィッイーさんの4人の技能実習生を採用することになりました。

2006年から現在まで外国人材採用に携わっている島尻常務は、中国人を採用していた経験から現地をよく理解し、候補者と直接会うことを重視しています。

中央アジアのキルギスなど、日本人がよく知らない国でも「よい人材がいる」という情報を得ると、現地に直接赴き面接を行ったこともありました。ミャンマーについては、2021年2月にクーデターが発生したため、オンラインでの面談を実施しました。

オンライン面談に先立ち、「南の美ら花ホテルミヤヒラ」のこと、八重山のことを丁寧に説明。実際の面談では、マニュアル通りの答えではなく、自分の考えを発言する4人を重視しました。

月に1回、オンラインを通じて内定した4人とやり取りを行っていましたが、これまでの外国人採用の経験から、来日前に内定者とその両親に直接会いたいと考えました。

さらにミャンマーの現状を自分の目で確認するためにも、石垣島から福岡、バンコクを経由し、1泊3日でヤンゴンを訪問しました。現地では、内定者の両親に職場の動画を見せ、仕事や今後の予定についても丁寧に説明しました。

4人は2023年6月にホテルでの研修をスタートしました。「これまでのインターン生とは異なり、スタートから違いを感じました」と島尻常務は振り返ります。

「ホテルの勉強をしてきたインターン生は日本語が苦手で、日本語学科のインターン生はホテルの業務が苦手」と、どちらも一長一短というのがインターン生の特徴でした。

しかし、今回の4人はホテル業務に興味があり、さらに日本語が話せることで、既存の従業員とのコミュニケーションがスムーズにいき、教育もしやすくなりました。すべて日本語でコミュニケーションを取ることができ、休憩時間も日本人従業員と一緒に過ごしていました。

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