「会社、辞めたい」の原因は4つの深層心理にあった 「離職防止」喫緊の課題になった時代の基礎知識
東洋経済オンライン / 2024年11月18日 12時0分
誰かの役に立って喜んでもらうことは、仕事にやりがいを感じるうえでの重要なポイントなのである。つまり、そうして公欲が満たされると、仕事に対するモチベーションが上がることになる。そういう意味では、人に喜んでもらうことは相手のためであると同時に、自分のためでもあるということだ。
ただ、真っ当な仕事であれば何らかの形で社会の役に立っています。しかし、「社会の役に立つ仕事がしたい」と思って離職する。それはなぜでしょうか。
それは社会の役に立っている「実感」が得られていないからです。実際は社会の役に立っていても、その実感が得られないと公欲が満たされず、離職の原因となるのです。
(192ページより)
こうして確認してみると、「離職しようという判断には理由がある」ということにあらためて気づく。そんなの当たり前だと一蹴されそうだが、しかし、それは忘れてしまいがちなことでもある。
しかも上司は、とかく自分の経験や価値観に基づいて部下を判断してしまいがちだ。だが実際のところ、必ずしもその範疇に原因があるとは限らない。だからこそ本書を参考にしながら、部下を改めて観察しなおしてみるべきではないだろうか?
客観的な視点で見てみれば、部下の悩みに気づけるかもしれないのだから。そして、それが離職防止につながるかもしれないのだから。
印南 敦史:作家、書評家
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