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「国民・玉木氏」は不倫で"セミ化"してしまうのか 政策実現を掲げるのなら、しっかりアピールを

東洋経済オンライン / 2024年11月18日 14時40分

いずれも多くの聴衆を前に政策を訴えており、有権者にダイレクトに「対決より解決」と具体的な政策を提唱したことで、この度の衆院選での躍進につながった。

党のリスクマネジメントのなさが露呈した会見

有楽町での演説の翌日に開かれた代表会見は、醜悪そのものだった。司会役の浜口誠政調会長兼役員室長は、「代表会見だから」という名目で、スキャンダルに関する質問を封じようとした。さらに最初にYouTuberを指名したが、この人物は22分もマイクを離さず、玉木氏にあれやこれやと質問を浴びせ続けた。

途中で「一問一答にしてくれ」という声が入ったが、そのYouTuberはマイクを離さず、司会役の浜口氏もそれをとがめる様子もなかった。あるいは「質問を妨害した」と批判されることをおそれたのかもしれないが、党のリスクマネジメントのなさが露呈したものだった。

それにしてもこれほど注目されるとは、本人たちも予期しなかったに違いない。現在の国民民主党が2020年9月11日に誕生した時のメンバーは衆参合わせて13名で、政党支持率はわずか0.1%(9月21・22日のNHK調査)にすぎなかった。以来、旧民社系参院議員など少しずつ仲間を増やしていったものの、国民民主党は支持率の低迷に長らくあえいだ。

もっとも政党支持率は、立憲民主党に一部が合流する前の旧国民民主党時代から低かった。2019年には玉木氏の顔を大きくプリントしたアドトラックを都心始め、大阪や名古屋などで運行させて知名度のアップを狙ったが、効果があったとはいえない。

しかし2021年10月の岸田文雄政権の成立とともに、国民民主党は政策を実現させるために政権寄りの姿勢を示し始める。たとえばガソリン税を軽減する「トリガー条項」の凍結解除を岸田首相(当時)が容認したとして、2022年度予算案に賛成した。そして2024年9月には「手取りを増やす。インフレに勝つ」と題した重点政策を発表。これが同年10月の衆院選で躍進するきっかけとなった。

10月28日以降、メディアに出ずっぱり

以来、玉木氏のメディア露出は急増する。投開票日の翌日の10月28日には日テレ「news every.」の収録とTBS「Nスタ」、BS日テレ「深層NEWS」、TBS「news23」に出演し、29日にはTBS「ひるおび」に出演した後、MBS「よんチャンTV」を収録し、BSフジ「プライムニュース」に出演した。

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