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起業したい会社員に「アイデア不要」と伝える理由 起業の正攻法は「すでに自分ができていること」

東洋経済オンライン / 2024年11月24日 17時0分

メンターに憧れてはいけない。彼らの行動や判断基準をそのまま自分に当てはめようとすると、現時点の自分にはできないことが多く、却って自信を失ってしまう可能性があります。また、「メンターと自分の年齢が近い」ときは、ついつい比べてしまいがちです。そんなときは、比較すること自体が無意味であることを思い出してください。

メンターはあくまで参考にする存在であり、自分自身の道を進むための指針の一つに過ぎないのです。あくまで最終決定権は自分にある。自分自身の価値観や基準に従って起業すればいいのです。また、メンターにあまりにも心酔しすぎて、「安く使われる」など、その感情を利用されてしまうケースも見受けられます。

特に心の優しい人ほど、そういった状況に陥りやすいかもしれませんが、それは決してよいことではありません。メンターは大切な存在ですが、目的は最終的に自分の足で自立すること。起業準備を始めてお客さまが徐々に増えてくると、自然と「精神的な自立」ができるようになります。そして、売上が伸びるにつれて、「経済的な自立」、さらに「社会的な自立」へとつながっていきます。そこまで支えてもらう。これこそがメンターを持つ本当の目的です。

著名人を参考にするのはほどほどに

世の中には驚くほどすごい起業家が存在します。Appleの創業者スティーブ・ジョブズ、Amazonの創業者ジェフ・ベゾス、SpaceXのイーロン・マスクなどのような億万長者の自伝を読むと、「なるほど!」と感銘を受け、彼らがかつては自分と同じような起業家の卵であったことに勇気をもらえます。そんな偉大な人物や有名な成功者から学ぶことは、決して悪いことではありません。しかし、先述のメンター同様、ほとんどの人にとって彼らはあまりにも遠すぎる存在です。

彼らの成功体験をそのまま参考にすることはできません。そこに気づかず、彼らの成功に影響を受けたからといって、何もしていないのに自分が変わったような気になったり、急にこれまでと極端に違う言動を取ったり、周囲にマウントを取ったりするのは、正直言って痛くて見ていられません。本当に大切なのは、その「学び」を日常にどう取り入れるかではないでしょうか。

つまり、「明日の自分の行動にどう落とし込むか」です。そして、その行動を実践する。これにより、初めて学びが意味を持ちます。織田信長や豊臣秀吉、徳川家康のような歴史的な偉人に影響を受けたからといって、自分がその偉人になったつもりで振る舞う人はいないでしょう。同じ時代に生きているからといって、起業に関しても「表面的にただ誰かの真似をする」ことに意味はないのです。

売れている人、しかし同レベルの人から学ぶ

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