1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

起業したい会社員に「アイデア不要」と伝える理由 起業の正攻法は「すでに自分ができていること」

東洋経済オンライン / 2024年11月24日 17時0分

起業準備を始めたときにぶつかる壁は、誰もが同じようなものです。
・アイデアが出ない
・アイデアが出ても実現できない
・集客がうまくいかない
・集客はできるのに売れない
・利益が出ない
・安定しない

おおよそ起業の悩みはこのようなところです。

原因は多岐にわたります。行動量が足りない、内容が的外れといった自分で改善できるものをはじめ、時代の流れや法規制、技術の進化、大企業の動向など自分ではどうしようもない大きな波のうねりに巻き込まれることもあります。

それから、メンタルや健康状態など、環境や日々の習慣から見つめ直す必要に迫られるときもあります。原因が特定できないと、「どうして思うような結果が出ないのだろう?」と焦ってしまうものです。

そんなときは、自分と似たような体力の人、自分と似たような商品やサービスを提供している人のやり方を観察してみてください。よくある間違いのパターンとして、例えば、あなたが人事コンサルタントになるべく会社員のまま起業準備を進めているのに、ライバルとして企業研修会社をベンチマークしてしまうようなことがあります。

両者は信用力も営業力も何から何までレベルが違います。何より、あなたは昼の時間には会社にいなければいけないわけで、研修サービスを提供することなんてできないのです。

「1年後の自分」と同レベルの人を参考にする

探すべきは、自分と同じレベルの人です。言い換えるなら、「1年後の自分」として具体的にイメージできるくらいのポジションにいて、今まさに事業がうまく進み始めている人です。

その人が、似たような条件、つまり個人でどのようなビジネスをしているのか、どのようなサービスを売っているのか、そしてそれが本当に売れているのかを調べていきます。

もちろん、教えてくれるわけがありませんから、その人と関係性を築くために近づいたり、それが難しいなら仮説を立てて、検証していくことになります。

こんな事例があります。占い師として独立したOさんのお話です。彼女は勢いで会社を辞めたものの、ほとんど稼げない状態に陥っていました。しかし一緒に独立を目指していたKさんはあっという間に占いスペースを持つようになり、どんどん売上を伸ばしていきました。Oさんは、「自分も店舗を持てば何とかなるかもしれない」と考えました。

勇気のいる決断でしたが、渋谷駅前に時間貸しで1.5坪のスペースを貸してくれるサービスを見つけ、思い切って投資したのです。すると露出効果がすぐに現れて、間もなく周辺の飲み屋のオーナーが次々と顧客になってくれました。インバウンドの観光客も興味本位で訪れるようになりました。

それだけではありません。小さいスペースで占いをしていることが情報番組で取り上げられ、さらにお客さまが押し寄せてくるようになったのです。今では、そのときにリピーターになってくれたお客さまからの依頼で「顧問占い師」として仕事をしています。

もし彼女が参考にしたのがゲッターズ飯田さんのような超一流の占い師で、「私もアプリ開発をする!」なんて言っていたとしたらどうなっていたでしょうか?あるいは、スキルシェアサイトで副業しているセミプロの占い師を参考にしていたら……。

どちらの場合も、今のような成功には結びつかなかったでしょう。

新井 一:起業18フォーラム代表

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください