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京都の老舗を支える「よきパートナー」という思想 自社だけでなく、客や取引先とともに成長する

東洋経済オンライン / 2024年11月25日 14時0分

いつもいっているのですが、会社は、投資、運用するためにお金を使わない限りは、成長はありません。使うお金は、自社で稼いだお金も使えますが、銀行から調達した資金であっても、同じように使えるのです。

資金調達は、お金の「入り」の部分で、協力者ができれば鬼に金棒です。経営者であるあなたは、「何にお金を使うべきか」の「出」に大きく力の配分を向けられます。銀行員にしてほしいことは、金融のプロとして、自社の現状に合った資金調達の手段、借り換えの提案です。

経営者である自分は、その事業のプロ。銀行員は金融のプロ。「プロとプロがタッグを組んで、一緒にこの事業を成長させる!」という共通の目標を抱かせることが大切です。その目標はもちろん、あなたにとっても、銀行員にとっても、益のある目標です。

京都には、そんな土壌があります。いまでこそ、世界に名だたる企業である、京セラ、オムロン、ローム、任天堂といった企業は、どれも創業者がゼロから育てたベンチャー企業です。

先般、「地銀・信金・信組の益出し余力ランキング」(週刊ダイヤモンド2024年1月27日号)で全国ナンバーワンとなったのが、京都銀行です。ナンバーワンとなった理由は、前述の京セラ、オムロン、ローム、任天堂といった企業(ほかにも、もっとありますが)が、まだベンチャー企業だった時代に行ってきた支援が、いま、花開いているからです。

銀行に油断してはいけません。任せっきり、いうがままなんて、もってのほかです。でも、敵ではない。経営のパートナーです。

目標は、同じ。自社の成長、発展があなたの成功であり、銀行員の成功です。銀行員に求める役割をしっかり伝えるとともに、自社の夢を語り、未来を語り、同じ目標に向かうパートナーである意識づけをしっかりつくっていきましょうね。

千家十職に学ぶ、取引先とともに伸びる技術

創業から100年以上続く老舗企業は、日本には4万社以上もあります。世界の100年企業数は、約7万5000社といわれており、日本は突出した老舗企業の数です。その中でも、全国ナンバーワンの老舗出現率(老舗出現率とは、全体に占める老舗企業の割合)を誇っているのが京都です。

ところで、京都には、「三千家」と呼ばれる茶道のお家元があります。表千家、裏千家、武者小路千家の3つでそれぞれの流派となっています。三千家の祖は、千利休。千利休といえば……大永2年(1522年)―天正19年2月28日(1591年4月21日)、戦国時代から安土桃山時代にかけての茶人、商人。つまり400年以上の歴史を脈々と受け続けています。

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