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ディズニーで進む「デジタル音痴の排除」の真因 資本主義の加速で「機械が人を選ぶ」時代に?

東洋経済オンライン / 2024年12月4日 8時40分

このところ、株価が下落基調にあるオリエンタルランド。ディズニーで今、どんな変化が起きているのだろうか?(筆者撮影)

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの株価が今年に入って下落している。

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2024年1月19日には1株5562円だったのが、11月22日は3382円となっていて、4割近くの値崩れを起こしているのだ。

同社の株価の推移を見てみると、2014年あたりからじわじわと上昇を続け、コロナ禍で一度停滞した後、2023年に天井を迎える。それが一転して、2024年は基本的に下落の一途を辿っているのだ。11月22日以降は少し戻しているものの、低調な推移なのには変わりない。

下落の背景には、同社の主要株主である京成電鉄に対する株の売却圧力(実際、京成電鉄は保有株の1%を売却した)がある。京成電鉄が株を売却することで、その供給が過多になり、株価の下落が予想されているのだ。

もう一つの要因として重要なのが、オリエンタルランドの中間決算での業績不振だ。株主から見て、同社の先行きやイメージにマイナスの要因が出ている可能性がある。

高級化するディズニーと「静かな排除」

業績悪化の原因として、オリエンタルランドは「リベンジ消費の落ち着きなどによる旅行需要の減少」「猛暑」を挙げている。確かに、屋外移動が主となるディズニーリゾートでは、暑さの影響は免れない。

しかし、昨今の報道を見ていると、客足を遠ざける要因の一つになっていると感じるのが「パーク全体の割高感」だ。

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ここ数年、ディズニーランドはチケット料金の値上げを含めた戦略を繰り返し行っていて、2023年にはチケットが1万円を超える日も現れた。そこにパーク内での飲食やお土産代が加わるし、アトラクションへの優先搭乗券である「ディズニープレミアアクセス」も有料になっている。

オリエンタルランドが発表しているファクトブックによれば、2023年4月時点でのディズニーリゾートの一人当たり売上高は1万6644円。この数値は2020年以降、毎年ほぼ1000円ずつ高くなっている。

ますます夢の国から現実の国へ、もっと言えば修羅の国へと化しているのが、ディズニーリゾートの現状なのかもしれない。いうなれば、富裕層以外を「静かに排除」している状態ともいえる。

もちろん、こうした値上げは昨今のインフレを鑑みれば当然のことだ。さらに、ここ10年でフロリダのディズニーランドのチケット代が2倍になるなど、諸外国のパークからすれば、むしろ値上げ幅は抑えられている。しかし、ここは外国ではない。消費者からすれば、割高感を持たれてしまっていることは否めない事実だ。

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