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「めまいの悩み」年だからとあきらめてはいけない 脳と筋肉だけは、年を取っても成長させられる

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 14時0分

「めまい」を改善するための、「小脳の鍛え方」について解説します(写真:マハロ/PIXTA)

多くの人が悩まされている「めまい」は、耳から入ってくる「からだのバランスをたもつ」ための情報が、小脳でうまく処理できないことに起因しているといいます。

そんな「めまい」を改善するための「小脳の鍛え方」を、横浜市立みなと赤十字病院めまい平衡神経科部長の新井基洋氏の著書『1万人を治療してきた名医が教える 自力で治すめまいのリセット法』から、一部を抜粋・編集して解説します。

めまいの原因は「耳」が7割

あなたを悩ませているめまいの原因は、おもに「耳」にあります。じつは、耳は、めまいの原因の約7割を占めているのです。

【イラストで見る】体のバランスの大黒柱ともいえる「小脳と耳」の関係

めまいは、体のバランスが崩れることで起こります。ですから、めまいを理解するために、まずは体のバランスの話をしようと思います。

私たちの体はバランスをたもつために、目、耳、足の裏からの情報を小脳がまとめ、それを大脳に伝えています。この目、耳、足の裏のうち、小脳がもっとも頼りにしている情報収集役が「耳」です。

耳のはたらきというと、音を聞くことを思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。耳には、体のバランスをたもつために、体の位置や傾き、動きの速さや方向など、体の動きに関わる情報を小脳に送る役割もあります。

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ところが、なんらかの理由で左右どちらかの耳のはたらきが低下すると、小脳は正確な情報を得ることができなくなります。すると、正確な情報を送っている目と足の裏からの情報と耳からの情報にずれが生じ、小脳は体のバランスをうまくとることができなくなります。その結果、めまいが起きるのです。

ここまでの説明で、なんとなく、耳と小脳が密接につながっていて、体のバランスにおいて重要な役割を担っているのがわかってもらえたかと思いますが……いまいち、ピンとこなかった人のために、わかりやすい例をあげてみます。

会社組織にたとえると、会社が私たちの体で、大脳は、会社の司令塔である社長です。社長は信頼のおける優秀な部下がいなくては、会社にとっての最良の決断を下すことができませんよね。その社長の右腕となってはたらくのが小脳です。

さらに目、耳、足の裏は、中間管理職のポジション(その中でも、耳がリーダー的な役割)にあり、上司である小脳にこまごまとした情報を伝えます。中間管理職の人は、部下からの情報を集約・取捨選択して社長に伝えます。この連携がうまくいくことで会社は安定・繁栄します。

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