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「めまいの悩み」年だからとあきらめてはいけない 脳と筋肉だけは、年を取っても成長させられる

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 14時0分

彼らが目を回さない秘密は"小脳"にあります。目、耳、足の裏から送られる情報エラーを修正する小脳のバランスシステムは、発動する機会が増えれば増えるほど、情報修正能力=バランスをとる能力が高まります。

もうおわかりですね。フィギュアスケーターたちはクルクル回るという、あえて体のバランスを崩すような動きをくり返すことで、バランスシステムが発動する機会を増やしているのです。その結果、ちょっとやそっと回ったくらいでは目を回してバランスが崩れることがないような、たくましい小脳(=優秀なパイロット)を育成することに成功しているのです。

そもそも小脳に限らず、脳にはある程度の負荷をかけていかないとその機能は低下していくいっぽうとなります。

めまいの症状が重い人は、発作が怖くて視線を動かさない、ふり返ったりしないなど、めまいのきっかけになるような行為を避けたり、中には寝たきりに近い状態で1日を過ごしたりするという人も少なくありません。気持ちは痛いほどわかるのですが、これではバランスシステムが発動する機会が失われ、機能がどんどん低下してしまいます。

「小脳を鍛えましょう」というお話をすると、「もう歳を取っているし、いまから小脳を鍛えるのは難しいのでは?」と思われる人がいます。じつは、人間の臓器の多くは自分の意思で鍛えることは難しいのですが、脳と筋肉だけは異なり、いくつになっても成長させることができます。

脳は筋肉のように成長を目で見ることはできませんが、頭の中では同じようなことが起きています。適切な方法さえわかれば、あなたの小脳は確実に鍛えることができます。いくつになってもあきらめる必要はないのです。

グルグル回るだけじゃない「めまいの3つのタイプ」

「耳」が原因のめまいといっても、その症状はさまざまです。めまいの症状は、次の3つのタイプに分けることができます。

① グルグル型の「回転性めまい」

② フワフワ型の「浮動性めまい」

③ ユラユラ型の「動揺性めまい」

それぞれのタイプについて、くわしく見ていきましょう。

【① 寝ても、起きても目が回る! グルグル型の「回転性めまい」】

目の前がグルグル回る症状が現れる「回転性めまい」は、3つの中でもっとも多いタイプです。めまいといえば、この「回転性めまい」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

「回転性めまい」は、おもに次のような症状があります。

・視界がグルグル回って見える

・物がブレて見える

・風景が左から右、右から左に流れているように見える

・風景が上下や左右に激しく動いているように見える

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