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「巧妙化する詐欺」から親の財産を守る5つの備え 「特殊詐欺被害者」の約78%は65歳以上の高齢者

東洋経済オンライン / 2024年12月13日 17時0分

さらに怖いのがロマンス詐欺。主にSNSやマッチングアプリが入口となり、恋心を巧みに利用して、次々にお金を支払わせる。高齢の男性が若い美女にころっとダマされるのが典型例です。

大切なのは日頃からの「コミュニケーション」

親の認知能力や興味に子が無関心でいては、世にはびこる詐欺から親を守ることはできません。そのためにも日頃から親とコミュニケーションをとり、親が子どもに何でも相談できる関係を築いておくことが大切です。では、どうやって親を守ればいいのか、具体的な対策についてお伝えしましょう。

【実家の固定電話を防犯機能付き電話に交換】

詐欺の入口として利用されやすいのが固定電話。対策の基本は、在宅していても留守録に設定しておき、相手の声を確認してから受話器をとることです。最近は防犯機能付き電話が普及しているので、親の家の固定電話をこのタイプに交換するのがおすすめです。

私がケアマネジャーとして関わっているお宅では、みなさん防犯機能付き電話を使っています。機能を簡単に説明すると、登録してある番号以外から電話がかかってきても呼び出し音が鳴らず、相手に「この電話は防犯のため録音されています~お名前をおっしゃってください」といったメッセージが流れます。

犯罪者は声の証拠を残したくないので、メッセージを残すことなく、すぐに切ってしまうでしょう。また、番号非通知からの電話を着信拒否に設定しておくこともできます。もし、うっかり電話をとってしまった場合、通話中に「借金」「示談金」「還付金」などお金の話や「逮捕」という言葉が出たら、「電話を切ってね」と親に念押ししておきましょう。

なお、防犯機能付き電話は有名メーカーの製品でも1万円台で購入できますが、防犯対策録音機の無料レンタルを行っている自治体も多くあります。まずは役所の防犯担当に問い合わせてみてください。

【電話の際の本人確認の合言葉を決めておく】

古典的な詐欺ともいえる"オレオレ詐欺"も、最近では事前に家族構成をリサーチして電話をかけてきたり、地元の方言で話して信用させたりするなど手口が進化しており、被害者は後を絶ちません。

「息子の声ぐらい判別できる」と自信を持つ親は多いでしょうが、突然、「集金した1000万円を入れたバッグを落とした……」などと震える声で窮状を訴えてきたら、たいていの親は動揺してしまうもの。冷静に判断できなくなるのです。

そこで引っかからないために、親に次の質問をしてもらいましょう。「オレだけど」と電話があったら、「名前は?」、正しく答えても怪しさを覚える場合は「生年月日は?」。答えられない犯人はこの時点で諦めて電話を切ります。

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