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「巧妙化する詐欺」から親の財産を守る5つの備え 「特殊詐欺被害者」の約78%は65歳以上の高齢者

東洋経済オンライン / 2024年12月13日 17時0分

また、親子でしか知り得ない合言葉を決めておくといいでしょう。たとえば「近所のおいしい店は?」「中華の◯◯園」、「家族でよく行く温泉は?」「××温泉」など。ときどき親子で模擬練習をしておけば、いざというとき、親はあわてずに対応できるでしょう。

最近では、宅配業者を装って強盗に入る事件も

【「録画」「自動応答」機能付きのインターホンに換える】

公的機関や警察を名乗って、キャッシュカードの提示を求める。「無料で家を点検します」と高額なリフォーム代を請求。「貴金属を高価で買い取ります」と言いながら二足三文の値をつける。

こうした訪問型の詐欺や悪徳商法に引っかからないためには、家に入れないことが一番。相手はいったん玄関に入ってしまうと居座るので、高齢の親は怖くて、言いなりになりがちです。

インターホンは「録画機能付き」を取り付けるのがおすすめ。来訪者が呼び出し音を鳴らしたら、「お名前とご用件を」と音声が流れる機能が付いたものが、より安心です。犯罪者は、自分の画像や音声が記録されるのを嫌うので、撃退効果は高いでしょう。

また、最近は宅配業者を装って強盗に入る事件もあります。荷物を直接受け取らず、置き配や宅配ボックスに入れてもらうなどの対策を。もしも親が悪徳業者と契約してしまったら、8日以内であればクーリングオフできます。その手続きをしてあげることも恩返しといえるでしょう。

【「投資詐欺」を防ぐためにメールとWeb履歴をチェック】

金融業者などを名乗る相手から、「元本保証」「高利回り」「必ず儲かる」と言葉巧みに投資を勧められ、お金を渡したものの、元本の大半が戻ってこず、担当者と連絡がとれなくなった――こういった投資詐欺に狙われた人の65%が60代以上というデータがあります。

投資詐欺に引っかかるのは、老後の生活資金への不安が背景にあると感じます。人間、死ぬまでお金が必要ですから、気にせざるをえないのです。

「老後資金への不安」から詐欺師の標的に

誤解しないでほしいのは、親が投資をすること自体は個人の選択であり、決して悪いことではなく、否定するものではありません。

ただ、老後資金への不安を持ち、判断力が鈍ってきた高齢者は、詐欺師の標的になりやすいのも事実。彼らは、今後に高値がつく「未公開株」、将来、経済成長する「外国通貨」、「自然エネルギー」の権利、といったもっともらしいキーワードを用いて投資に誘導します。

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