1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「住宅ローン金利」どこが安い?銀行別ランキング 金利が上昇しても、"変動一択"と言えるワケ

東洋経済オンライン / 2024年12月16日 7時30分

東京都心の高額タワーマンションだと、「ローンは年収の7倍まで」も崩れてくる(写真はイメージ、撮影:今井康一)

日本銀行が今年3月、17年ぶりに利上げを実施した。ついに「金利ある世界」が復活する。金利が上がって、得する人、損する人が、これから出てくる。

『週刊東洋経済』12月21日号(12月16日月曜発売)の特集は「今さら聞けない金利の話」。金利上昇がもたらす企業や経済、生活への影響を分析。金利と債券の関係など、金利に関する“キホンのキ”も詳細に解説している。

本稿では住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFS(東証グロース上場)の塩澤崇・取締役CMOに、なぜ固定金利よりも変動金利が得なのか、住宅ローンを借りるならどこの銀行が最も安いのか、などについて、詳細に解説してもらった。

金利が上がると、家計で最も心配されるのは住宅ローンだ。「住宅ローンはできるだけ借りるな」「変動金利は危ない」だったり、「頭金をできるだけ入れろ」「繰り上げ返済をしないと家計破綻」だったり、ちまたで言われる説は本当に正しいのか。

【ランキングを見る】住宅ローン金利が安い銀行はどこ?

2024年3月の日本銀行によるマイナス金利解除と7月の追加利上げを経て、この10月に住宅ローンの変動金利がどの銀行でもおおむね0.15%ポイント上昇したことは、記憶に新しいだろう。

従来、変動金利の利率は0.3%台後半だったが、図1のように現在は平均0.45%だ。なお先に上がった固定金利(「フラット35」)は1.86%という水準である。

住宅ローンが”借り得”である3つの理由

何せ17年ぶりの利上げだから、全体の7割以上を占める、変動金利のリスクを声高に唱える風潮も出始めている。最近では不動産価格が高騰中のため、年収に対し背伸びして借り入れる人も多く、こうした見方に賛同する声も聞こえてくる。

日本人は借金が嫌いだ。とくに住宅ローンは、数千万円の返済を35年間も背負わされ、まるで十字架のように扱われがち。だが、住宅ローンの特徴を踏まえるとその捉え方は必ずしも正しくなく、むしろ“借り得”と言っていいのである。

その理由は3つ。①低い金利、②税の控除(住宅ローン減税)、そして③充実した団体信用生命保険(団信)だ。

例を挙げて説明しよう(図2)。まず住宅ローン(変動金利)を借り入れるコストは、金利費用と事務手数料(元本の2%)からなっている。元本が3500万円、金利が0.5%で、35年返済を前提とすると、コストは合計で393万円だ。

一方、メリットはいくらか。メリットのうちの税控除と団信は、合計で610万円。所得税と住民税が還付される税控除は元本の0.7%で13年間とし、団信の価値は元本の半額分の死亡保険を35年間維持するのに必要な保険料の累計とした。

借金なのにリターンが“プラス”になる?!

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください