申請しないと「1円ももらえない」年金の"正体" 要件さえ満たせば年間で約40万円もアップ!
東洋経済オンライン / 2024年12月20日 8時35分
人生100年時代の今、セカンドライフの暮らしを支える年金は、正しい知識の有無によって、もらえる金額に大きな差が生じます。お金の不安をなくし、豊かな老後を過ごすには、どうしたらよいのでしょうか。
チャンネル登録者数50万人を超えるマネー系YouTuberで、『マンガでかんたん! 定年前後のお金の手続き ぜんぶ教えてください!』を書いた「節約看護師りょう」さんによれば、配偶者が年下の場合、年金額が年間で約40万円もアップする「年金」があるといいます。申請しないと1円ももらうことができないという、その年金の正体とは――。
配偶者が年下だと年金が約40万円アップ!
最初に結論を言ってしまうと、通常の年金に、年間で約40万も追加でもらえる年金の正体とは、「加給年金」です。
加給年金とは、厚生年金に20年以上加入している人が、65歳になって老齢厚生年金をもらい始めたときに「65歳未満の配偶者」や「18歳未満の子ども」、または「1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子ども」がいる場合に加算される特別な年金です。
これは、会社に20年以上勤めた人が、年金生活となり収入が減少したときに、家族が受ける経済的ダメージを少なくするためのもので、年金版の家族手当ともいわれます。ちなみに、この場合の「配偶者」には、同居している事実婚のパートナーも含まれます。
なお、加給年金は厚生年金に20年以上加入していることが条件ですので、自営業など国民年金にしか加入していない人は残念ながら対象外です。
ここで配偶者の加給年金について見ていきましょう。受け取るための「配偶者」側の条件は2つ。①受給者本人より年下、②年収が850万円未満である、です。
これらの条件をクリアし、届出をすれば、配偶者が65歳になり自分の年金が受けられるようになるまでの間、年間40万8100円(2024年度)が、受給者本人の厚生年金に上乗せして支給されます。つまり、夫婦の年の差が5歳の場合は約200万円(約5年間支給)、10歳差の場合は約400万円(約10年間支給)が年金に上乗せして支給されるということになります。かなり大きな金額ですよね。
なお、65歳到達時に厚生年金に20年以上加入している人が、老齢厚生年金に配偶者の加給年金が加算されるかどうかの判定タイミングは、「65歳到達時」の1回だけです。
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