1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

Mー1王者も恐れる、漫才で「滑った」ときのあの感覚 ノンスタ石田×ギャロップ林の同期対談が実現

東洋経済オンライン / 2024年12月21日 8時5分

林:滑るには2パターンあって。ひとつは、構えすぎてそれが全身から出すぎて滑って、「思い込みすぎたんかな……」って考えたりする。もうひとつは、「これはいけるわ」と思ってたのに急に滑って、めっちゃ焦る。「まだ滑るときの感覚つかめてないやん……」ってなるやつ。

石田:普通に生きてたら滑るって経験、ほぼない。

林:バットを振らなきゃ三振しないってことやからな。

石田:でも、ほんまにみんな1回でもいいから滑ってほしい。滑ると世界が無音になるんよ。

林:「あ、クーラーってこんな音してたんや」みたいなね。

石田:「電球って実はチチチっていってるやん」とかが聞こえてくる感覚になったりする。

でも、「これは滑るやろな……」と思って滑るときは意外とワクワクできるやん。「これは滑るで!」っていうのが予定通りになっている興奮があるから。そうじゃなくて、「ここは手堅くウケとこう」と思ったボケでツルーっと滑ると、「あかんあかん、ネタ飛んだ」ってなって「滑り飛び」する。

林:リズムも変になるしね。「あ、今のところ滑った。でもここでなんとかウケて次行きたいから予定外のこと言わせて。毛利わかってるか? いや、あかんか、次行っちゃうかー」みたいな(笑)。

石田:ツッコミの人って、見切り早いよな。

林:早い。しかも井上も毛利もめっちゃ早いタイプ。

石田:俺らってまだ粘りたいやん。「ごめん、ウケてからじゃないと次のくだり行きたくない」みたいな。

林:でも、間がおかしくなって(相方に)渡すのはあかんから、俺はちょっと体を動かして、「こいつまだなんかある」と思ってもらうようにしてる。ただ、それ自体を滑りすぎて忘れるときがある(笑)。

石田:うちの相方もあんなスタンスでやってるくせに、滑るのめっちゃ嫌いやから。

林:ああ、うちもや。毛利とか井上なんか、なんぼでも滑ったらいいやん。あいつらは不死身やから、滑っても何度でも生き返れる。何かを守ってるつもりやけど、実際後ろに何もあらへんやん。

石田:滑るの嫌いやから、すぐ撤退するんよ。それで、変に真面目やからテレビの収録でも尺をめっちゃ守ろうとする。「いやいや、ウケてから次行こうや」って思うけど、すぐ切る。

この間、テレビのネタ番組に出たんやけど、えぐいくらい滑り始めた。賞レースの前にゲスト漫才をやったんやけど、「これあんま受けてへんぞ」みたいな空気になってた。

1組目、2組目の若手がするっと終わって、俺らが出てもあんまりウケへんかった。そのとき井上に「巻く」スイッチが入ったんよ。それで巻こうとしているうちに、ネタも飛んだんよ。「行ってきます!」って言わなあかんところで、「ただいまー!」って言った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください