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「1浪中央→銀行」その後医学部受かった彼の奮起 「医学部は無理…」悔しい言葉がバネになった

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 7時30分

でも、そもそも私立医学部受験では、1次試験で定員よりも多く通してくれるのです。下のほうで通っても2次試験で逆転はできないので、ギリギリ1次を通っただけでは最終合格は難しかったですね」

「絶対1年で合格すると決めて、全力でやってきたのでとても悔しい思いをした」と語るMJさん。それでもなんとか立て直して、4月中旬からはまた予備校の授業に出るようになります。彼は去年落ちた理由を、「化学・物理の偏差値が40程度しかなかったこと」と考えます。

「自分の中で結果はどうあれこの年で最後の挑戦にすると決めていました。だからこそ、なんとしても受かろうと思って必死に勉強しましたね。この年は特に理科の成績を上げようと思っていました。

それでも浪人生活の中でしんどいときは、影響を受けたドラマ『ナイト・ドクター』の挿入歌である『君は生きてますか』を帰宅途中によく聞いていました。

『そうさ夜が明けるまで僕は止まらない 辿り着く場所が光でも闇でも』という歌詞の部分が好きで、どんな結果になろうとも今は全力で勉強しようという気持ちを維持することができました」

最後と決めた1年を不退転の覚悟で臨んだMJさんは、自分の中で吸収した知識がつながってきた感覚をつかみ、苦手だった理科の成績を大きく伸ばすことに成功します。

春には模試で50台後半程度だった偏差値は、ずっと予備校の自習室にこもって勉強をし続けていたこともあり、秋には4科目合計で65程度になりました。

「高校1年生のときに赤点を取って、文系に進む原因となった化学は、いちばん得意になりました。この調子で勉強を続けていけば、どこかは受かるだろうと思えました」

ついに医学部生になる目標叶える

この年は、前年度に1次試験で受かった川崎医科大学・金沢医科大学に加え、岩手医科大学・東北医科薬科大学・福岡大学・久留米大学・東海大学の医学部を受験します。

結果的に川崎医科大学と金沢医科大学、そしてこの中のもう1校からの合格を勝ち取り、無事2浪を経て医学部生になることが決定しました。

「川崎医科大学の合格発表が2月1日でしたが、1次試験が終わった段階で明らかに去年よりもできた感覚があったので合格を確信できました。

初めての合格が確認できたときは、めちゃめちゃ嬉しかったですね。MARCHの文系学部からでも医学部に行けたのは大きな自信になりました。やっと目標へのスタート地点に立てるなという心境でしたね」

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